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カンボジアのジャパンハートこども医療センターで、中外製薬が海外で初めてのチーム医療推進ワークショップを実施。

up 2020.03.16

中外製薬株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長 CEO・小坂 達朗。以下中外製薬)は、同社の強みや技術、専門性を活かし、同社が長年日本国内で展開する「チーム医療」を推進するためのワークショップを、(認定)特定非営利活動法人ジャパンハート(東京都台東区、理事長・吉岡春菜。以下ジャパンハート)がカンボジアで運営する「ジャパンハートこども医療センター」のスタッフ向けに実施したことをお知らせいたします。

ジャパンハートは「医療の届かないところに医療を届ける」を理念にミャンマー、カンボジア、ラオスで医療活動を行う国際医療NGO団体であり、多くのボランティアに支えられながら、現地では年間約30,000件の治療や手術等の医療活動を行っています(2018年度実績)。
カンボジアでは2016年に自前の病院であるジャパンハート医療センター(現ジャパンハートこども医療センター)を開院し、小児がん治療など高度医療の提供も行っています。同医療センターの開院以来、現地で活動に携わるスタッフやボランティアが増加し、リーダー層を含めスタッフ間のコミュニケーションに難しさが生じる場面が増え、さらに日々の業務に追われ一人一人とのコミュニケーションが希薄になってしまっている等の課題がありました。

中外製薬は、同社が長年日本国内の医療機関等を対象に行ってきた「チーム医療」推進のためのワークショップが、カンボジアのジャパンハートこども医療センターが抱える課題に対する解決策となるものと考え、今回同社として初めて海外でのワークショップを実施してくださいました。

2日間にわたり行われたワークショップは、理解度を深めることを目的に、日本語とクメール語の2グループに分かれて実施しました。それぞれ、医師や看護師、助産師をはじめとする医療者に加え、事務スタッフや学生インターンなど、計21名がこのワークショップに参加し、ロールプレイなどを交えながら、コミュニケーションについて学びました。
医療者、非医療者問わず様々な職種のスタッフによって支えられる病院では、ミスコミュニケーションが患者の命に直結する現場でありながら、ジャパンハートこども医療センターでは、職種の違いだけではなく、言葉も大きな壁となり、コミュニケーションの難しさが課題となっていました。

しかし今回のワークショップを通じ、それぞれが感じる課題を共有し、その解決に向けての行動の仕方、相手への伝え方など、日々の業務はもちろん日常生活の中で取り入れられるコミュニケーションスキルを学ぶことができました。
ジャパンハート理事長で小児科医の吉岡春菜は、今回の中外製薬からの支援について、「今回のワークショップを通して医療者、非医療者問わずスタッフ同士が互いを支えあう信頼関係がより深まり、『医療は患者のためにある』という信念を心の深い部分で共有することができたと感じている」と述べています。

中外製薬 上席執行役員 渉外調査部、グローバルヘルスポリシー担当の河野 圭志氏は、同社のグローバルヘルス活動について「低中所得国を中心に保健医療の持続的な向上に貢献できる活動であることを重視しており、本ワークショップは、中外製薬が国内で取り組んできたチーム医療推進支援のノウハウをカンボジアの医療に役立てるものであり、活動の理念を体現するものです。」と述べるとともに、「医療現場には、国や地域により性質の異なる課題が存在します。今後も我々の強みを生かし、現地のニーズを第一に考え、保健医療の持続的な向上を目指し活動を展開してまいります。」と語っています。

中外製薬の長きにわたるチーム医療に関するノウハウを、カンボジアのジャパンハートこども医療センターのスタッフに提供頂いたことで、「チームで医療を行う」ことの重要性を再認識する機会となりました。今後は今回ワークショップで学んだコミュニケーションスキルを定期的にフィードバックしながら、チーム医療の推進が、患者の命に直結することを意識し、より良い医療の提供はもちろん、患者や家族一人一人の人生に寄り添った「こころを救う医療」に取り組み続けます。

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