海外で長期間ボランティア活動をした医師が、帰国後すぐに復職できる病院は少ないのが現状です。認定NPO法人ジャパンハートは、このような状況を改善し、海外での医療活動を希望する医師が参加しやすい環境を整えるため、2019年3月から、大阪市立大学医学部 小児科・新生児科と医師派遣の連携を図ることになりました。
医師が海外医療活動に参加する際の障壁
発展途上国で長期ボランティア活動を行うには、日本での所属先、お金、家族の問題など、クリアにしなくてはならないことは様々あります。また、帰国後すぐに復職できる病院が少ないのも現状です。
大阪市立大学との新たなプログラム
ジャパンハートでは、より多くの志と熱意ある小児科医が、海外でのボランティア活動に参加できる環境を整えるため、 これから様々なプログラムや選択肢を提供していきます。
この度の連携では、大阪市立大学とジャパンハートが協力し医局から現地へ参加することで、帰国後すぐに関連病院での勤務を再開でき、キャリアを止めることなく、活動に参加することが可能となります。
対象:医師6年目以上の小児科医師 (6年目未満の方は相談)
活動期間:原則、6カ月以上
派遣先:カンボジア ジャパンハートこども医療センター
[活動内容]
・一般小児科の外来と入院治療(喘息・膿瘍・肺炎など)
・小児固形腫瘍の化学療法・周術期管理
・小児外科手術後の管理(ヘルニア、陰嚢水腫など)
・術中の麻酔管理
・カンボジア医師への小児科診療支援・指導
2018年6月カンボジアに開院したジャパンハートこども医療センターでは、現地で治療完遂が難しいとされている小児固形腫瘍の化学療法・手術を中心とした治療に加え一般小児外来も行なっています。抗がん剤治療などに関しては専門医の指導のもと行われ、日本では経験できない疾患や症例数を担当することが可能です。
大阪市立大学医学部附属病院 小児科・新生児科
http://www.med.osaka-cu.ac.jp/pediat/index.html