ジャパンハートは、カンボジア初の小児固形がんの手術、治療を行う「ジャパンハートこども医療センター」を運営しています。
日本では小児がんの生存率が約80%と言われていますが、貧困のため治療の継続が難しい、また適切な治療を受けることが難しいという理由で、カンボジアでは約80%の子どもが命を落としていると言われています。カンボジアの小児がんの子どもたちの治療、手術を行っているジャパンハートでは、さらに「食」の面から子どもたちの治療を支え、命を救うため「給食センター」の建設を進めており、2019年6月の完成を予定しています。
長期ボランティア(栄養管理部マネージャー)として活動を支える料理人の野村(23歳、大阪府吹田市出身)は、子どもたちに衛生的で安全な食を提供するため、4月1日からクラウドファンディングを開始します。多くの皆様に活動を知っていただき、300万円のご寄付を募る予定です。
小児がんと「食」との関係
小児がんを治療するためには、抗がん剤の投与が必要です。がん細胞をたたくだけでなく、子どもたちの免疫力を極端に低下させます。そんな闘病中の子どもたちにとって衛生的で栄養のある食事は、治療を支える非常に重要な鍵となります。
カンボジアでは、家族が入院すると家族総出で患者に付き添い、食事も家族が屋台などで購入したものを一緒に食べるのが一般的です。治療中の子どもが、衛生的に管理されていない食事を口にすることで、普段では対抗できるような細菌にも簡単に感染し、病状が悪化し、最悪の場合命を落とすことも珍しくありません。
カンボジアには病院給食がまだまだ根付いておらず、衛生管理をし、栄養価を計算して給食を提供している施設はまだ1つしかありません。
ジャパンハートでは、小児がんの子どもたちを手術や治療などの直接的な医療だけではなく、「食」の面からも支えるため、給食センターを建設中です。2018年12月に着工した同センターは、2019年6月に完成を迎える予定です。
完成後は小児がんの子どもたちに衛生的で安全な食事を提供することはもちろん、ご家族や地域住民の方に対して栄養指導を行う場としても運営していく予定です。
「食」で命を支えたい。料理人・野村友彬の想い
ジャパンハート創設者で現最高顧問である小児外科医の吉岡秀人と縁あって出会い、「カンボジアにきてくれないか」と声をかけられ、2018年6月に長期ボランティアとしてカンボジアに渡りました。料理人として、現地で活動するスタッフやボランティアの方に手術期間に食事を提供する活動と平行し、栄養管理部マネージャーとして、同センターの施設設計や資金調達、人材確保、広報業務を行っています。
野村氏は、つらい抗がん剤治療に日々取り組む子どもたちを間近に目にし、「この子たちの頑張りを食で無駄にしたくない」という思いが強くなりました。また直接的な医療行為だけではなく「食」の面から子どもたちの命を支えることががんと闘う子どもたちには、手術や抗がん剤治療と同じくらい大切なことだと誰よりも感じています。
子どもたちの命を支える「病院給食」を提供するため、私たちはさらに多くの資金が必要となります。この費用をまかなうため、クラウドファンディングを立ち上げました。
子どもたちの命を支える「病院給食」を提供するため、クラウドファンディングで300万円のご寄付を募る
給食センターの建設費用や必要備品にかかる費用は寄付者様からのご寄付によって目途がたちました。しかし肝心の「子どもたちに食事を提供する資金」について、残念ながらまだ十分とはいえません。
このたびクラウドファンディングを通して、子どもたちの命を支える病院給食を提供するための資金を、多くの皆さまからご協力いただきたいです!
Readyfor VOYAGE「がんと闘う子どもたちを“食”で支える。病院給食を提供したい!
実施期間:2019年4月1日(月)~5月31日(金)23時まで
目標金額:300万円
URL:https://readyfor.jp/projects/19733
※クラウドファンディングとは:インターネットを通じた参加型寄付システムです。「All or Nothing」でのクラウドファンディングを実施予定のため、5月31日(金)23時までに目標の300万円が達成できた場合にのみ、ご支援が確定いたします。
多くの皆さまに、カンボジアの食や栄養の現状、またその課題解決に取り組む活動を知っていただき、クラウドファンディングにご参画頂けますと幸いです。
■栄養管理部マネージャー 野村のTwitterアカウントはこちら
https://mobile.twitter.com/tomkbd51
■活動レポート「給食センター、ついに着工」
https://japanvolunteer.org/report/cambodia181228/
■活動レポート「子どもたちに安全な食事を届けたい」
https://japanvolunteer.org/report/cambodia190121/