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【ACジャパン支援キャンペーン記念企画】ドクターズインタビュー~医師・安井佑 編~

up 2025.01.28

手術漬けの日々のなか被災孤児たちの支援にも携わるなど、ミャンマーの現場では徳を積むために生きることを体現していた人々を目の当たりに。この経験やその土地の人々の考え方が、今では終末期の在宅医療に特化した「やまと診療所」やTEAM BLUEという組織を立ち上げた自身の根幹部分となっている安井医師の想いをご紹介します。

~医師・安井佑interview~

ジャパンハートでの活動内容について


 2007年から2年間ミャンマーのワッチェ慈善病院で手術漬けの日々を過ごしました。また2008年サイクロン“ナルギス”による未曽有の被害が発生した際には、被災地の支援チームを組成し、医療支援のみならず食事、生活の支援、被災孤児たちの支援にも携わらせてもらいました。2013年より「自宅で自分らしく死ねる。そういう世の中をつくる」という理念の元に終末期の在宅医療に特化したやまと診療所を立ち上げ、現在はそこから発展したTEAM BLUEという組織を率いています。

ジャパンハートの海外活動に参加しようと思った理由は?

 自分自身は先進国の恵まれた環境で育ったため、開発途上国で生きている人たちと一緒に生活してみたいと思ったからです。

途上国の現場での経験が、今の国内での医療現場で活かされていると思う/思ったことは?

 当時20代だった自分より若い人たちが亡くなっていく現場、震災で家、家財の全てを失った現場で仕事をすることで、ミャンマー人の死生観や生きる姿勢に直接的に触れさせてもらいました。輪廻転生の思想を背景に、生まれてから死ぬまでが今回現世で与えられた時間と捉え、その中で徳を積むために生きるということを体現している人たちでした。
 この考え方が今日本で終末期医療に携わり、多死社会を迎えた日本の社会課題に挑戦するTEAM BLUEの企業理念の根幹をなしています。

海外に行った前と後で変わった、ご自身の考えや課題意識があればお聞かせください。


 医療設備や保険制度、指導体制等が全く整っていないミャンマーでの医療を経験することで、医療の本質はどこにあるのか、ということをおぼろげながら捉えられたように思います。目の前に困っている人がいる(その人を患者と我々は呼んでいる)、家族もいる。その人たちに対して自分たちがもっているリソースを使って、最大限にできることをやる。最大限とは何かを考え続ける。それ以上でもそれ以下でもない。この感覚を若いうちに掴めたのは大きな経験だと思っています。

今回のACジャパン広告キャンペーンのテーマは”つながっている”です。ご自身にとって、医療において途上国と日本とで”つながっている”と思うものはありますか?

 人が人を想う気持ち。人間だから。

▼2024年よりACジャパン支援キャンペーンがスタート
ナレーションに江口洋介氏 ―東南アジアでの活動と日本の医療の「つながり」を描く―

https://www.japanheart.org/topics/press-release/240701_acjapan_newad_japanheart.html

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