2021年8月、ジャパンハートでの活動を終えて帰国した加藤まどかさんのレポートです。
ミンガラーバー!こんにちは。長期ボランティア看護師の加藤です。
国際看護研修生としてジャパンハートの活動に携わり始め、計4年間ジャパンハートで活動をしました。セブ島での短期研修から始まり、長崎県対馬病院、ミャンマー、カンボジア…さまざまな場所で多くの経験をさせていただきました。
ジャパンハートは医療団体ではありますが、その活動は、医療者だけでは完結できません。
活動を支援してくれる人、世の中に届けてくれる人、医療者たちが渡航し活動するための諸手続きを行ってくれる人…。こうした方々がいてはじめて、わたしたち医療者は医療を行うことができるのです。当たり前のことですが、活動の中で私自身、看護師の仕事だけではなく広報活動や事務的な仕事に携わらせていただいたことによって、それに気が付くことができました。日本の医療現場、特に都市部の大きな病院では看護師は看護の仕事に専念できる環境があります。とても恵まれた環境であったと思いますが、そこから少し離れたことで看護師としてだけではなくもう少し広い視点で物事を見ることができるようになったのではないかと感じています。
「想像力」を持つことは、コミュニケーションにおいてなど、とても必要なことだと思います。今後、日本の医療機関で働くときでも、この経験をしたことによってこの看護の仕事ができるのは周りのさまざまな職種の方々あってのことだと想像力をもって仕事に取り組むことができ、同じ環境でも働き方が変わっていくと思うのです。また、世界で起きている紛争、国の政治や歴史、民族問題といったことは、自分とは遠く離れた場所で起きていることのような気がしていました。しかし、ミャンマーやカンボジアで過ごしたこと、ミャンマー滞在中での政変を経験し、世界中で起きていることがより身近に自分事としてとらえることができるようになったと感じています。
こうして振り返ってみると、医療を届けたいという思いで活動を続けていましたが、活動を通して周りの方々に支えられて自分自身、看護師としてだけではなく1人の人間として成長させてもらったと感じます。
ミャンマーから日本へ帰国し、隔離期間を経て現在は新型コロナウイルス感染者の受け入れをしている医療機関で働いています。この4年間で得たものを今度は日本社会で自分なりにどう還元していけるか、考え努力し続けていきたいと思います。
この4年間の活動の中で多くの出会いがありました。研修を共にした同期、活動を共にした仲間たち、短期ボランティアやツアーを通して出会った方々、ミャンマーで活躍する日本人の皆様、そして患者さんたち。医療者の皆さんはもちろんのこと、多方面で活躍されている皆様との出会いから多くの学びや刺激をいただきました。出会い、活動をともにしてくださった方々、活動を支えていただいたすべての方々に感謝申し上げます。そして快く送り出し見守ってくれた家族や日本の友人たち、本当にありがとうございました。
まだまだ日本にも世界にも医療を届けなければならない場所や人々がいます。引き続き、ジャパンハートの活動を応援していただければ幸いです。
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