ミンガラーバー!こんにちは。
ミャンマーの学校について全2回にわけてお話ししたいと思います。
ミャンマーの学校は1年生から11年生まであり、日本でいうと1年生が幼稚園、2年生~11年生が小学校~高校生にあたります。11年生では卒業と大学入学を兼ねた全国共通試験があり、そのテストの点数で卒業の可否と進学できる大学が決まってきます。
このような学校のシステム自体は全国で変わりありませんが、その学校事情は地域でさまざまです。
ミャンマー国内は経済的にも年々発展しており、第一都市であるヤンゴンでは近代的なビルが立ち並び、外国企業なども進出してきています。しかしその一方で農村地域は昔と変わらぬの暮らしをしているところも多くあります。インフラ整備が行き届いておらず、電気や安全な水の供給が不安定であったり、道路の舗装がされていないところも多くあります。
30代のジャパンハートスタッフに学生時代の話を聞いてみました。
小学校は自宅近くにあったため徒歩で行けていたが、中学校と高校へは自転車で30分以上かけて通っていたそうです。その30分の道のりもきれいに舗装された道路ではなく、でこぼこ道。雨季には雨でぐちゃぐちゃ。何度も転びながら泥だらけになって学校へ通ったそうです。(雨の日は着替え持参が必須だったそう…)乾季は日照時間が短く、街灯もないため暗い道の中を帰宅する毎日。「すごく大変で、学校行くのやめようかなーって思ったこともあったよ。」と話してくれました。
彼女の地元も近年は電気が通ったり、道路も徐々に整備されてきたようで当時よりは環境はよくなっているとのことでした。しかし未だインフラ整備が行き届いていない地域は多くあります。
また、現在、公立の学校は授業料や教科書代は無料ですが、鉛筆代、制服などは購入が必要です。家計を助けるために働かなければならないなどの経済的な理由で学校へ通い続けることが困難な子どもたちもいます。
(公立学校も以前は、授業料や教科書代の支払いが必要でしたが、近年、子どもたちの教育環境や学校システム、教育内容など変化しています。)
このような問題から、最終学年まで学校に行って卒業できる子どもばかりではないのが現状です。ミャンマーの高校の就学率は32.1%(2016年度)に留まります。日本の高校進学率は約98%ですから、その違いが大きくわかります。
また、一般的な公立の学校とは別に、僧院学校の仕組みもあります。敬虔な仏教徒が多く、寄付文化が根付いているミャンマー。運営はお布施や寄付金から成り立っており、授業料だけではなく鉛筆代などもサポートを受けることができるところも多くあるようで、貧困層の子どもたちが教育を受けられる機会となっています。
(ミャンマーの寄付文化についてはまたべつの活動レポートでお届けいたします!)
今回は、地理的・経済的な理由から教育を受けることに困難をかかえている子どもたちが多くいることをお話ししましたが、こういった問題は教育だけではなく医療にも同じことが言えます。農村地域では医療サービスが届きにくいですし、経済的な理由で医療にアクセスができな人々が多くいます。
次回は多民族国家であるミャンマーならではの学校事情についてお届けいたします!
▼プロジェクトの詳細はこちらから
ミャンマー