ジャパンハートミャンマーの小林です。
10月16日から18日まで、ミャンマーでは伝統的な仏教行事であるダディンジュ満月を祝う祝日が催されました。 ダディンジュは満月の日に行われる灯明祭りで、人々がろうそくやランプを灯して仏塔や家々を明るく照らす、大切な行事です。
ミャンマーに来て数か月の私は、そんなこと気にもせず仕事の予定を入れてしまい、いつも通り事務所で一人仕事をしていました。
「なんだ、今週は事務所のスタッフは皆休みか」と思っていたら、実は祝日でした。
祝日に自分だけ仕事というのもなんだか悔しくて、せっかくの祝日ならと、夜にシェダゴンパゴダが綺麗に見えるお店でビールを飲んでいたら、パゴダの上をランプが飛んでいるのを見つけました。
素敵な瞬間に出会い、少しだけですがミャンマーの伝統に触れられて、心が洗われたような気持ちになりました。
さて、10月のミャンマーの医療事業についてご報告いたします。
ジャパンハート上級指導医の青山先生、ミャンマーに来訪
ジャパンハート上級指導医の青山興司先生は、2011年から10年以上に渡ってジャパンハートのミャンマー・カンボジア・ラオスの医療活動地に20回以上お越しいただき、多くの子どもたちの手術を執刀いただいています。
今回は、新型コロナウイルス感染症の世界的流行が始まる直前の2020年2月以来、 約4年半ぶりのミャンマー入りとなりました。先生の立ち上げられた中国四国小児外科医療支援機構のメンバーでもある人見浩介先生とともにお越しくださいました。
外来診察・手術・現地医療者への講義や技術指導、そして以前に手術して頂いた患者さんのお宅訪問と、タイトなスケジュールを楽しく丁寧にこなしていただきました。ミャンマー専門医療プロジェクトでは、このような形で経験豊富な日本の専門家をミャンマーに招聘し、治療や現地医療者に対する指導を通して、厳しい状況に置かれているこの国の医療を支えていきます。
ワッチェ慈善病院での医療活動
ジャパンハートはザガインにあるワッチェ慈善病院で医療支援活動を行っております。
10月もワッチェ慈善病院にて手術活動が行われ、成人53件 小児23件の手術を実施いたしました。
ミャンマーの情勢は引き続き不安定な状況が続いています。病院周辺は現状大きな戦闘はなく一見穏やかな状況のように見えますが、戦闘のニュースは絶えず耳に入ってきます。
18時を過ぎると車やバイクの行き来や人影もすっかりとなくなり、時に響き渡る銃声や爆発音に住民たちは息を潜め怯えながら、いつでも避難できる準備を整えて生活しております。この情勢下で、経済的に苦しく、病院に通えない患者さんも少なくありません。どんな状況だろうと、出会ったすべての人に私たちにできる医療を届けていきます。
引き続きの応援どうぞよろしくお願いいたします。
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ミャンマー