11月17・18日は、ダザウンモンの満月のお祭りにあたる日でした。
この休みが明けた19日、視覚障がい者に向けたオンラインセミナーが行われました。
今回のテーマは、「障がい者の権利と法」です。
MILI(Myanmar Independent Living Initiative)のCEOであるDaw Yu Ya Thu氏をお招きし、主に障がい者支援の観点からお話いただきました。
「障がい、それ自体はあなた方のせいではありません。まずはそれを認識するところから始めましょう」
冒頭は、この言葉から始まりました。
敬虔な仏教徒が多いミャンマーでは、現世のあらゆる事象はすべて、前世の行為の帰結や、自身の不徳の致すところと思われてしまうことがあります。
そして、それによって周囲から辛辣な言葉を投げかけられ、つらい思いをしてしまうことも少なくありません。それを慮っての言葉だったのでしょう。
*今回のゲストスピーカー、Daw Yu Yan Thu氏
そこから、少し具体的な法律の運用の話に移っていきます。
法そのものはあれど、その適用基準が曖昧であったり、あまり周知されていないなどの課題や開業資金をマイクロクレジットで工面する際、その障がいによって業者から暗に遠ざけられたりするといった実情への言及もありました。
法律や権利というのは、明文化することはもちろんですが、その運用が適切になされているかどうかをモニタリングするシステムがあってこそ機能するのだということが、よく伝わるお話でした。
参加者からの質問も、矢継ぎ早に飛び出します。
1つ1つの問いかけに、Daw Yu Ya Thu氏が丁寧に回答くださって、非常に濃い質疑応答の時間となりました。
起案当初は、実技や知識でもなく、経営に関わる部分でもないこの話題で参加者が満足するであろうかと不安でした。
しかし結局、それは杞憂に終わり、参加者には高い満足度が残りました。
*Daw Yu Ya Thu氏とジャパンハートメンバー
ジャパンハートが主催するこのセミナーも、今回で4回を数えます。テーマとゲストを変えながら、常時20人前後のメンバーを対象に実施してきました。
運営側も参加者もオンラインミーティングの練度が向上し、回を重ねるごとにスムーズな立ち回りができるようになってきています。
これからも意義あるセミナーの開催を目指し、メンバー一同議論を重ねていく所存です。
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視覚障がい害者の自立支援