ジャパンハートには、「ジャパンハート部」*という支援者のコミュニティがあります。
そのメンバーを対象に実施したミャンマー関連のイベントがご縁となり、とても素敵な取り組みが実現しました。
お話をくださったのは、中学校の理科の先生でした。イベントの中で、ミャンマーの学校教育が長らく止まってしまっていることが話題になりました。
それを受け、勉強がしたくても叶わないもどかしい日々を送るDream Trainの子どもたちに対し、「理科の楽しさ」「科学を知る喜び」を伝える授業ができないかとご提案いただいたのです。
その中身は、日本の理科室とDream Trainを繋ぐ、オンラインでの科学実験ライブ。Dream Train初の試みに、みな心が躍りました。
ミャンマーの教育は教科書の丸暗記が原則で、それは理科系科目でも同じです。理科の授業で生徒が実験を行うことはなく、丁寧な図説資料もありません。
教科書に書いてある化学反応式や物理現象が実際にどうなるのかをイメージできないまま、ひたすら暗記を続けます。これでは、「現象の学問」たる理科の醍醐味は味わえないでしょう。その実態に一石を投じる意味でも、貴重な機会でした。
記念すべき第1回目は、「BTB溶液を用いて、身近な水溶液の性質を調べる」というもの。
開口一番、先生からミャンマー語で挨拶が。
朗らかな雰囲気の中、ご用意くださったレモンジュースや洗剤にBTB溶液を加えていき、色の変化で液性(酸性or中性orアルカリ性)を判定していきます。集った18人の子どもたちは、興味津々でスクリーンの向こうの実験に見入っていました。
様々な水溶液を色分けした後は、種明かし。目の前の現実と原理論をマッチングさせる、理科学習の核心です。
見たことのある反応式が出てくると、子どもたちは膝を打ったように納得し、先生の問いかけに元気よく答えていました。随所に笑顔きらめいた、大成功での締めくくりです。
STEAM教育(Science, Technology, Engineering, Art, Mathematics)を教育の柱に据え、プログラミング教室にも着手しているDream Trainにおいて、いつか実現したかった取り組みが、ジャパンハート部でのご縁と、そのあたたかなお心遣いによって日の目を見ました。この祝祭的な時間をくださった先生に、心から感謝するばかりです。
終了後、先生からはこのようなお言葉をいただきました。
いつまでもドリームトレインでの授業の余韻にひたっています。
自分のクラスの生徒にも話をして、少しでも海外の支援活動に興味を持つ生徒が増えるようにと思っています。
「Dream Train理科教室」は、これからも続いていきます。次回は、コイルを用いた電流の実験とのこと。小さな雷が、バリバリと音を立てて響き渡ることでしょう。はてさて、一体どんな授業になるのでしょうか。
ジャパンハート部より愛をこめて。「しびれる」ような学びの時間を、子どもたちとともに楽しみにしています。
*ジャパンハート部とは、ジャパンハートの活動に共感し支援してくださるマンスリーサポーター(毎月寄付)の方々限定のコミュニティです。ジャパンハート部では、支援者の皆様の支援がどのような価値のある活動につながっているのかの報告、支援者の皆様にもこの活動にかかわっていただくためのイベント・企画を行っています。
子どもたちの日々の様子をアップしています。ぜひご覧ください!
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