Charities Aid Foundationというイギリスの慈善団体が調査した世界寄附指数(Word Giving Index)というものがあります。この調査は「見知らぬ人あるいは助けを必要としている見知らぬ人を助けたか」「寄付をしたか」「ボランティアに参加したか」の3つの指標から評価されています。
2019年10月に発表された調査結果では、総合第一位は寄付大国で有名な、アメリカ。そのアメリカに次ぐ第二位はなんとミャンマーなのです。そして「寄付」の項目ではミャンマーが第一位となっています。ここから、約8割のミャンマー人が直近1か月で何かしらの寄付を行ったということがわかります。
敬虔な仏教徒であるミャンマー人。ミャンマー人にとって寄付をするということは決して特別な行動ではなく、日常に根付いています。その根底には、輪廻転生の考えがあり、人は何度も生まれ変わり現世で良い行いをすれば来世幸せになれる、良い行いをすれば、自分に良いことが回ってくる、来世に良い人生が送れるように良い行いをするということです。このような考え方があるので、ミャンマー人は日ごろから徳を積むような行いをしています。
早朝には托鉢をしている僧侶に食べ物などのお布施を渡したり、自分の誕生日には家族や友人、日ごろお世話になっている人たちへ感謝の気持ちを込めて食事をご馳走したり、お寺に寄付を行ったりする人もいます。
僧院や孤児院、学校の子どもたちへ食事を振舞ったり、4月のミャンマー正月である水祭りには道ばたでお餅を作り、それを通行人の方々へ配ったりしています。11月にはお寺に行って僧侶に服や靴、ふとんなどの寄付を行うという仏教のお祭りもあります。
またコロナ禍では、国際線が運航停止になり、外国から帰国できないミャンマー国民のために僧侶が救援便を手配したり、病床がひっ迫している状況では、ある会社からの寄付で仮設コロナ病院が設立されたり、ミャンマーの互助の精神が強く感じられました。
「寄付」というと何だかすこし構えてしまいがちですが、ミャンマーの人たちの他人を思いやる気持ち、そしてその思いを行動にする姿はとても美しいです。
この頃は暗いニュースばかりですが、このようなミャンマーの人たちの素敵な一面を皆さんに知っていただけると嬉しいです。
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