活動レポート

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子どもたちの出身地の一つであるザガイン管区へ (インターン 及川)

up 2020.03.04

今回私は、養育施設Dream Trainから遠く離れた、ザガイン管区のある村へ行くことができました。
この旅の目的は、子どもたちがDream Trainに来る前に村でどんな暮らしをしていたのか、どんな背景を持って施設に来たのかを自分の目で見て知ること。そして、それらを知った上で、Dream trainではどんな教育をしなければならないのか、また私自身が子どもたちにどんな経験や知識を与えなければならないのかを考えることでした。

子どもたちの出身地の一つであるザガイン管区へ  Dream Train

村の家の様子

この村には1つだけ学校があります。
今回、その学校を訪問し、校長先生ともお話をする機会をいただきました。以下は校長先生が課題とされていたことです。

1. 学校自体にお金がないことで、教室を建てることができず充分な数の先生も雇うこともできない。このことから、村の中で全ての義務教育を受けることができず、進学・進級を希望する子どもたちは、村から遠く離れた町で、親元を離れ通学をしなければならない。

2. 村の状況は以前よりは改善されたが、家庭の経済状況が良くないことで、学校に通うことができない子どもたちもまだ少数いる。特に隣の村には仕事がなく、両親が遠くに出稼ぎに行くため親戚の人たちと生活している子どもが多い。

3. ミャンマーでは情操教育の普及率が低い現状があり、村から遠く離れた町には音楽や体育の先生がいるけれど、この学校にはいない。 音楽や体育の先生がほしい。

子どもたちの出身地の一つであるザガイン管区へ  Dream Train
元気いっぱい!学校の子どもたち

子どもたちの出身地を訪れ、特に強く感じたこと

① Dream Trainの子どもたち・スタッフ一人一人が「キーパーソン」
教育レベルや社会経験を積む機会の違いにより、子どもたちが出身地で暮らすのとDream Trainで暮らすのでは、全く異なる生活になると思いました。
だからこそ、いつか子どもたちが自分の村に帰ったときに、Dream Trainで経験したことや得た知識を何か少しでも還元していくことができれば、村の「キーパーソン」として大切な役割を担うことができるのではないか。そしてそこから少しずつ影響が広がっていき、現地の人々の力でミャンマーを変えていくことができるのではないかと思います。

そのためには、Dream Trainの子どもたちに色々な形で関わっている私たち日本人スタッフやミャンマー人スタッフ一人一人が子どもたちにどんな影響を与えることができるのか、どんな教育や経験を提供することができるのかが鍵となります。
つまり、教育を提供する私たち一人一人も「キーパーソン」であると気づかされました。

② 「Dream Trainの存在意義」について
村の「キーパーソン」になるためには、経験してきたものや得た知識が、村で生活している子どもたちとは異なることが必要だと思います。外部との関りを多く持つ、日本人が運営しているDream Trainだからこそ、ミャンマーを変えていく「キーパーソン」を生み出すことができます。
逆に、「村にいては経験できない高度な教育」を子どもたちに提供していかなければ、Dream Trainを運営する意味がなくなるのではないかと考えました。
いつか自らの手でミャンマーを変えていくことのできる “人” をDream Trainから輩出するためには、そのような教育が必要だと感じました。

今回、ミャンマーが抱えている問題をほんの一部ではありますが見ることができました。
それにより、ミャンマーの現状と照らし合わせながら自分の活動をすることが必要であると感じ、インターンとして「やりたいこと」を考えるのではなく、子どもたちのために「やらなければならないこと」を考えられるようなりました。

ミャンマー全体から見ると、Dream Trainに入所する子どもたちは一握りです。
その一握りの子どもたちにどんな教育や経験を提供しなければならないのか、どんな影響を与えなければならないのかを考え直す機会となりました。
また、こんな私が子どもたちに毎日関われるということは、とても幸せなことだと気付くことができました。
これからも、子どもたち一人一人に感謝の気持ちをもって活動をしていきたいです。

Dream Trainインターン
及川 智冬

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