8月25日、Dream Trainの女の子が、ミャンマー日本国大使館とミャンマー元日本留学生協会(MAJA)共催の日本語スピーチコンテスト本選に出場しました。
コンテスト出場を決めてからたった二ヵ月間でしたが、ここまで来るのに驚くほど長い時間がかかったような気がします…
スピーチコンテストへの熱い想い
昨年は、本選で敢闘賞という輝かしい結果を残した男の子の裏で、予選を通過することができず悔し涙をボロボロとこぼした彼女。
今回のスピーチコンテストへの挑戦は、昨年のあの日からはじまっていたのではないでしょうか。
今年もスピーチコンテストがあることを伝えた日、悩むそぶりもなく真っすぐな目で『スピーチコンテストにでたいです!』と即答をした彼女は、本番まで内容の練り上げ・掘り下げ・発音練習・質疑応答練習と、何度も何度も余念なくトレーニングを繰り返してきました。
そして、その中で、「なぜ?どうして?」という問いを数えきれないほど繰り返してきました。
「なぜそのような夢を持つようになったの?」
「なぜミャンマーの子どもたちに教育を届けたいの?」
「どうしてITを学びたいの?」
「なぜ日本が好きなの?」
「どうして日本なの?」
「なぜ留学をしたいの?」
「どうしたら良いスピーチになると思う?」
「なにを一番に伝えたいの?」
なぜ?なぜ?なぜ?なぜ?なぜ?どうして?どうして?どうして??どうしたら?どうしたら?どうしたら….?
練習を開始した頃は曖昧な答えが多く、「わからない」と途方に暮れることもありました。
途中で投げ出したくなってしまうのではないかと、心配したこともありました。
でも、予選を通過した頃から彼女の中の何かが変わった雰囲気がありました。
『きっと大丈夫』そう確信をした日
8月21日、その日も本選を目前にスピーチと質疑応答の練習をしていました。
一通り練習が終わり、なんとなくこんな質問をしてみました。
「あなたは、大学の勉強、留学試験のための勉強、日本語の勉強と様々な勉強をしていますね。いやになってしまうことはないですか?」
これに対し、彼女から満面の笑みで返ってきた答えは、
『絶対にないです!
それは、自分が今努力し続ければ、自分の未来が良いものになると、私は信じているからです。』
彼女の目は、スピーチコンテストへの参加を表明したときと同じかそれ以上に、真っすぐ前を向いていました。
また、本選前日の夕方、Dream Trainの子どもたちの前で、日本語だけではなくミャンマー語での説明も加え最終リハーサルをしました。
スピーチのあと、子どもたちや先生から「どうしてそんなに頑張れるんですか?」「なぜその方法でミャンマーが発展すると思ったの?」と質問が飛びました。
彼女は、彼女が生まれ育った貧しい村への想いやミャンマーへの期待を熱く語りました。
普段物静かな彼女とは、まるで別人のようです。
自信に溢れたそのかっこ良い姿は、Dream Trainの子どもたちみんなにもパワーを与えていました。
スピーチコンテスト本選
そして迎えたスピーチコンテスト当日、今年は104名の越える応募者の中から予選を勝ち抜いた15名が大きな舞台に立ちました。
緊張した様子の彼女。
でも、Dream Trainの誰もが、そして恐らく彼女自身が”本番の強さ”を知っていました。
そして、結果は….
優勝!!!!!
素晴らしい本選出場者15名の中で、なんと優勝を手にすることができたのです。
指導をしてくれた皆さま、
そして、応援してくれるDream Trainの子どもたちと大切な家族、
みんなの想いに背中を押されて挑んだスピーチコンテストでした。
彼女の挑戦は、まだまだ続きます。
皆さま、これからもどうか温かく見守っていてください。