長期ボランティア看護師の岸田です。
今年の4月からラオスで活動しています。
今回は、ジャパンハートラオス事業部のアイドル、ファーちゃんの近況報告です。
過去の活動レポートにも登場されているので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
▼過去の記事
スタッフ皆でずっと見守ってきたファーちゃんの手術
ファーちゃんは今年の夏に14歳のお誕生日を迎えた女の子。
難病のあるファーちゃんとジャパンハートとは、彼女が5歳の頃からのお付き合になります。現在は、体調のフォローやお出かけ支援が中心です。
小児病院の主治医と密に連携し、ファーちゃんとファーちゃんの家族と一緒に、彼女がより良い暮らしを送れるようサポートしています。
今年も無事お誕生日を迎えられました。スタッフみんなで、ケーキをプレゼントしたり、アルバム作りをしたりしてお祝いをしました。
【ファーちゃん作、アルバムです 】
実はファーちゃんはしばらくの間、学校に行けていませんでした。お家で家族と過ごすことが多かったため、私たちは定期的にお出かけのサポートを行いました。例えば、一緒にお買い物へ行ったり、動物園に行ったり。
過去にはファーちゃんのお出かけにお母さんも同行されていたようですが、最近はジャパンハートのスタッフに、ファーちゃんを預けてくださいます。ファーちゃんが成長したこともあるでしょうし、ジャパンハートとの信頼関係ができているからだとも感じています。
さて、たとえ学校に行けないとしても、彼女の成長発達のためには学習の時間も必要です。
ラオス人スタッフのジュディさんとオーウェンさんの協力のもと、8月から彼女の学習サポートを始めました。
久しぶりの算数のテストに、はじめはドキドキしていたファーちゃん。テストが終わったら、ジュディさんとオーウェンさんによる答え合わせがありました。そして、つまずいたところやわからなかったところのフォローアップを行ってくれました。
学習時間が終わったあと「どうだった?」と聞くと、「楽しかった!!」とファーちゃん。表情も清々しく、良い刺激を受けたことが伝わってきました。
【算数を学習しているときの様子 】
「9月の新学期から学校に行きはじめたよ」
9月に入ってすぐ、ファーちゃんから嬉しい報告がありました。少し不安もありながら、その表情は晴れやかでした。
学校に行っても行かなくても、それはファーちゃん自身の選択なので、どちらでも良いと個人的には思います。でも今回素晴らしいなと感じたのは、彼女の勇気と行動です。彼女が「できない(学校にいけない)」と思っていたことを、自ら「できる(いってみよう)」に変えたということ。それがとても喜ばしいことであると感じました。
置かれた状況に関わらず、その人がその人らしく自分を生き切ることが大切であり、それは自分自身にとっても周りの人にとっても希望となります。ファーちゃんの姿から、大切なことを感じさせてもらいました。
「この子は最近、家でいたずらばかりしています。いたずらに効く薬はありませんか?」
ファーちゃんのお父さんは、時々こんなジョークを飛ばしてくれます。
優しくておちゃめなファーちゃんの生活は、これからどうなるのでしょう。
ぜひこれからもファーちゃんのことを見守っていただけたらと思います。
長期ボランティア看護師
岸田侑子
▼プロジェクトの詳細はこちらから
ラオス | 北部・ウドムサイ県での甲状腺疾患治療事業並びに技術移転活動