2023年9月14日、ラオス・ウドムサイ県にて甲状腺疾患治療事業並びに技術移転プロジェクト(以下、甲状腺プロジェクト)の第2フェーズのキックオフミーティングが実施されました。
甲状腺プロジェクトは、2018年に第1フェーズの活動がスタートし、昨年(2022年)無事に終了を迎えました。
しかし、ウドムサイ県をはじめとするラオス北部にはまだまだ甲状腺疾患を抱えて暮らす患者さんたくさんいます。
そういった方々に対する治療を行い、1人でも多くの人に幸せになっていただくべく、私たちはこれから、第2フェーズとしての活動を実施していきます。
(甲状腺プロジェクトの詳細はこちらをご確認ください。)
私たちのようなNGOがラオスで活動を行うことは、実はそんなに簡単なことではありません。
活動を行うためにはまず、ラオス政府との覚書を結ばなければいけません。
私たちは医療を主とする外国の団体ですので、現地の保健省(日本の厚生労働省のイメージ)と外務省が担当省となっています。
そしてその下に着く、各地域の保険局や外務局にも許可をもらわなければならず、もちろんその前には活動を行うパートナーとなる病院側との打ち合わせも待っています。
覚書の中にはプロジェクトの目的やゴール、実施内容にスケジュール、予算や人員などがすべて記載されていて、それらを病院と作り上げた後、各局⇒各省という流れで承認をもらっていくわけです。
その期間は約8ヵ月から、長いと1年にも及びます。
こうした厳格な審査が行われ、承認が下りた後に、今回実施したキックオフミーティングが行われ、いよいよ私たちは患者さんに医療を届けられることになるわけです。
そのような段階を経て行われた今回のキックオフミーティングには、各局、各省の要人や、地域を担当する警察官、日本でいうところの市役所員のような方(厳密には違いますが、イメージを持っていただくための比喩的に表現しています)、そして一緒に活動を行う病院スタッフが参列されました。
さらにはウドムサイ県のテレビ局も取材に入っており、地域の人々からの期待も伺うことができた次第です。
それだけ多くの人に見守られながら覚書に調印した際には、改めて身の引き締まる思いでした。
ミーティング翌日。11月に行う第1回目の手術活動に向けた、内科診療が行われました。
第1フェーズが終了してから1年が過ぎ、いよいよ待ち望んでいた手術が行われることに、患者さんが嬉しそうな表情を浮かべていたことが印象的でした。
そんな患者さんたちの期待に応えられるよう、気持ちを新たに、チーム一丸で頑張っていきたいと思います。
引き続き、ラオスの医療活動に対する応援もよろしくお願いいたします!
ラオス事業部長
杉山 智哉
▼プロジェクトの詳細はこちらから
ラオス | 北部・ウドムサイ県での甲状腺疾患治療事業並びに技術移転活動