北海道札幌市内での新型コロナウイルスのクラスターの多発に伴い、ジャパンハートは複数施設で活動しています。
私は青年海外協力隊としてセネガルに派遣されていましたが、コロナウイルスの影響で今年3月に一時退避し、現在待機中の状態です。いつまたセネガルに戻れるかわからない状況の中、今自分に出来ることをしたいと思っていました。そんな時にジャパンハートの活動に共感し、今回11/17より特別養護老人ホームでの支援に入っています。
配属となったフロアは入所者全員がコロナ陽性、ケアスタッフは濃厚接触者となりながらもケアを提供し続けている状況でした。コロナ陽性であっても病院への入院調整が難しく、施設内での医療介入が求められていました。通常時の施設では行わない点滴や酸素吸入といった医療行為をするため、また、夜間急変時の対応を目的として看護師が増員されました。
陽性であっても症状がなく通常通り過ごす方もいれば、発熱や倦怠感、食欲不振などといった諸症状がみられる方もおりました。高齢で持病があり急変しやすい、加えて認知症があり自分の症状をうまく訴えられない、マスク着用を求めることも出来ないといった特徴もありました。
またマスク、ガウン、フェイスシールドなどの個人防護具を装備したスタッフがいる光景は、入所者にとっても異様な光景であるはずです。少しでも不安を和らげるために、接する時には出来るだけ明るい声で話しかけたり、名前を呼んだり、目を合わせるといったところを意識しながら活動しています。
活動性の低下や食欲不振による栄養状態の悪化から褥瘡や廃用性症候群の発生といった新たな問題も出始めています。重症化せずに寛解していくことだけでなく、ADLを維持していくケアの必要性を感じています。
入所者はもちろんケアスタッフにも早く日常が戻ることを願いながら活動しています。
ジャパンハート 看護師 佐藤絵里子
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