56期生の前田です。沖縄県の石垣島にある、かりゆし病院で患者・職員含め計55名の沖縄県下最大のクラスターが発生し、令和2年10月22日沖縄県からジャパンハートに支援依頼があり、支援活動が行われました。
10月26日に調整員1名、看護師1名が石垣島に入り支援開始。29日に私も島入りし活動に参加しました。病院では感染の確認された患者は、すでに県立八重山病院へ転院し治療・経過観察されており、私達が支援活動を開始した時は、発生から10日を過ぎ病状が安定している患者が、八重山病院から、かりゆし病院に毎日数名づつ、戻り始めている時期でした。
しかし、病院は職員のコロナ感染者が隔離中であり、職員不足でのハードな勤務が続いていました。戻ってくる患者は感染力がほとんどない状態とはいえ、入院中は解除日まではレッドゾーンでの隔離で見守る必要があり、私達はその患者を担当する事になりました。
10・11月の石垣島は日中屋外は半袖で過ごせる気温の中、ガウン、手袋、N95マスク、ゴーグルの装着を要し、体力を消耗します。そんな中でも、
「応援に来てくれてありがとう」
と声をかけてくれる職員や、外来もストップし本来の業務が困難になった他職種の職員が、慣れない病棟内の外回り業務・掃除や食事介助を行いながら、苦労もあるだろうけれど、同じように言葉をかけてくれる事に感謝し、患者はもちろん、石垣島の医療を支える、これだけ頑張っている人達を倒れさせてはいけないと改めて思いました。
活動を行う中でも病院全体でこの状況を乗り越えようとしているのが感じられました。
私達は隔離中の職員が復帰する間近11月6日で活動を終了しました。今回、初めてのコロナ支援活動でしたが、教わる事も多く、今後も別の支援先などで得たものを返していきたいと思っています。
沖縄県が非常事態宣言を発表後も、いまだ高い警戒レベルは続いています。
今回のかりゆし病院でのクラスター発生に伴い、転院先となった八重山病院もコロナ患者を受け入れるため、業務が多忙になったと聞いています。
沖縄県という島の更に離島である石垣島での医療は、容易にひっ迫します。日本中で感染が続いており、冬に向け更なる感染拡大が懸念されています。少しでも、医療のひっ迫する場所が少なくありますようにと、願います。
国際看護師研修生 56期 前田
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