熊本県上益城郡にあります特別養護老人ホーム「桜の丘」でコロナウイルスの感染拡大があり令和3年1月27日から2月1日までの期間、支援活動を行いました。
私が支援活動を開始した時にはDMATやICNにより施設内のゾーニングや感染対策が実施されており、重傷者は熊本県内の多数の病院に転院されていました。施設内には無症状や軽症の利用者さんが数名おり、職員の皆さんは慣れない防護服を着用しながら対応に当たっていました。普段、桜の丘では点滴をする方は少なく、医師への報告や検査介助は慣れていなかったため、そこを私がサポートしました。
今回私は1人で支援活動するかたちで派遣されました。1人で支援活動を行うのは初めてであり、私1人で何が出来るのだろう?と不安が大きかったです。しかし、現場の状況を目の当たりにし、職員の方々が必死に対応しているのを拝見し、私が出来ることは精一杯何でもしようと覚悟しました。支援するにあたり、私が意識していたのは多くの方とコミュニケーションを取ることです。誰かに声をかけてコミュニケーションをとることにより、様々な情報が得られ、それを活かして看護やケアに繋げられるようにと努力いたしました。
職員が突然防護服着用し、顔もしっかりと見えない状況となり、利用者さんは不安が大きいと思います。また、職員の方も今まで気軽に触れていた利用者さんに触れるのも手袋越しであり、直接体温を感じることが出来なくなりました。今まで当たり前に出来ていたことが突然できなくなり、利用者さんとの距離が大きく離れてしまったと感じる場面もあったかと思います。そんな大変な状況下でも桜の丘の皆さんは笑顔で利用者さんと接し、今ある現状を良くしようと頑張っている姿を見て、私も勇気をもらいました。
皆さんの頑張りがあり、桜の丘は2月12日に無事に終息宣言が出されました。転院していった利用者さんたちが戻って来られるように現在も日々奮闘しています。
短い期間ではありましたが、桜の丘の皆さんと一緒に活動出来たことは私にとってとても貴重な経験です。今回の学びを活かして今後も活動を続けていきたいと思います。
ジャパンハート看護師 加藤夏美
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