活動レポート

← 活動レポート:トップへもどる

鰐川看護師の活動レポート/新型コロナウイルス感染症のクラスターが確認された「ウェルネス西崎病院」への医療支援活動

up 2020.09.03

わたしは、7月4日の九州豪雨で被害を受けた熊本で、避難所での医療活動に参加していました、看護師の鰐川です。

8月中旬頃より、新型コロナウイルスによる院内感染が発生したウェルネス西崎病院で別のジャパンハートチームが活動していることは知っていましたが、まさか自分が活動に参加することになるとは予想していませんでした。

突然のことではありましたが、返事をした翌日に沖縄入りとなりました。

活動先の病棟では、すでにゾーニングが整っており、病棟スタッフだけでなく、県内の基地から自衛隊が派遣され、また県外からの支援ナース、そしてジャパンハートチームが協力して活動していました。

ジャパンハート 鰐川看護師の活動レポート/新型コロナウイルス感染症のクラスターが確認された「ウェルネス西崎病院」への医療支援活動

陽性と診断された患者さんも、解熱から時間が経ち、状態はほぼ安定しているため、少しずつ陰性へと解除されている状況でした。ただ、この状況に至るまでの様々な話を聞き、そこから想像するだけでも本当に大変だっただろうと感じることも多くありました。

感染対策チームであるICNや感染研の方々、またDMATの方々より病棟スタッフへの感染予防対策徹底のため学習会の実施をはじめ、これ以上感染を広げないために、そして関わっているスタッフの安全を守るために、多くの人が関わり努力されていました。8月中の院内グリーン化を目標に、スタッフ全員が一致団結しようと動き、日々奮闘していると強く感じています。

ジャパンハート 鰐川看護師の活動レポート/新型コロナウイルス感染症のクラスターが確認された「ウェルネス西崎病院」への医療支援活動

以前、クラスターが発生した武蔵野中央病院での支援活動にも参加させていただいていましたが、私が参加した日に病棟はグリーン化となったため、実際に防護服を装着して陽性の患者さんのケアに入ったことはありませんでした。そうでなくても、病棟の看護師の仕事は楽ではないのにも関わらず、防護服やN95マスクを身につけ、さらにはいつも以上に接触や飛沫での感染に気を配りながら業務を行うことは本当に過酷です。

一方、病棟スタッフの方々は、私たちに毎日のように「ありがとう」「助かっています」と言葉をかけてくださいます。

私が防護服を身につけることが初めてだったように、スタッフも初めての経験であり、まだ解明されていないウイルスであるため、何が正解かなかなかわからず、試行錯誤をし、大変な思いを抱えながら日々働いています。世界中で新型コロナウイルスの感染が拡大している現在、誰が罹患しても、どこでクラスターが起きてもおかしくないと思います。

正直、熊本での支援活動においても、いろんな感情に触れ、自分自身の気持ちも揺れ動く毎日でありました。全国のニュースで、毎日のようにコロナウイルス関連の報道がされている世間の流れとのギャップを感じることも多くありました。計り知れない病棟スタッフの苦悩や思いをはじめ、どのようにしたらより良くなるのか考えて行動し続ける支援ナースたちの積極的な姿勢を見て、その思いを感じて、私自身も様々な思いが入り混じます。同時に、こうして自分もチームの一員として関わらせていただけること、この気持ち、そして学びを自分自身の糧とできるよう、今、目の前のことを精一杯取り組んでいきたいと強く感じました。

ジャパンハート 鰐川看護師の活動レポート/新型コロナウイルス感染症のクラスターが確認された「ウェルネス西崎病院」への医療支援活動

2020年8月29日 国際看護師研修57期 鰐川音寧

▼プロジェクトの詳細はこちらから
国際緊急救援(iER) | 新型コロナウイルスと闘う人々を支え、医療崩壊を防ぐ
▼国際看護師研修の詳細はこちらから
海外医療・国際協力ボランティアサイト

Share /
PAGE TOP