ジャパンハートでは能登半島地震の緊急救援活動として、2024年1月4日から4月20日までの間に避難所と診療所への看護師常駐、輪島市門前地域の避難所巡回診療を行ってまいりました。現在、仮設住宅の開設が進み、避難者数は減少傾向にありますが、ジャパンハートは引き続きニーズに応じた支援を行っています。その活動の一環として、地域の保健士さんと連携し、仮設住宅に入居されている方々のコミュニティづくりの促進や潜在的な健康問題(医療、介護、福祉面)の拾い上げを目的とした短期イベントを定期的に実施しています。
2024年9月14日・15日の2日間、ジャパンハートの災害支援・対策のボランティアとして、初めておしゃべり喫茶の活動に参加させて頂きました、看護師の牛山です。
今回の活動を通して、多くの学びや気付きを得ることができたので、レポートを共有させて頂きます。
おしゃべり喫茶というボランティア活動の必要性
今回の活動では、主に仮設住宅の訪問業務を担わせて頂きました。
既にジャパンハートでは数回の喫茶活動を継続しているため、被災地の方々や関係者の方々とは、ある程度の関係性が構築されていることは理解していましたが、実際の活動前までは今回の活動が被災した方々にどのような影響を与えるのか、未知数の部分がありました。
しかし、訪問先でお会いして早々に、堰を切ったように話し出す被災者の方々を目の前にして、今回の喫茶ボランティア活動の必要性を肌で実感しました。
特に感じたことは「ジャパンハートのボランティアが全国各地から集まって仮設住宅まで来てくれた」という事実が、被災地で暮らしている方々に少なからず元気と勇気を与えることができるということでした。
被災地の方々とお会いしてすぐに仲良くなれるわけではありませんが、最初の挨拶から少しずつ現在の実情や困りごとについて会話を進めていく中で、普段は身近にはいないジャパンハートのボランティアだからこそ、被災地の方々が心を開いて本音を伝えてくれたと感じる瞬間がありました。
身近な人には話しにくいことも、第三者には気楽に話せることがあります。
その機会をジャパンハートのおしゃべり喫茶の活動は提供できていると実感しました。
次回以降の活動に向けて
今回の活動でお会いできた被災地の方々は、全体の一部分でしかありません。
仮設住宅の訪問業務を通して、今回のようなおしゃべり喫茶の機会に参加して頂けていない被災地の方々が気がかりです。
心身は大丈夫だろうか、何か困っていることや悩んでいることはないか、被災地の方々の貴重な実情を救い上げることがおしゃべり喫茶の目的の1つだと考えています。
今回はたまたま用事等で不在にしていた方々もいらっしゃったかと思いますが、支援が必要な被災地の方々に、今回のようなおしゃべり喫茶の活動をより一層届かせることが今後の活動の鍵になると感じます。
参加して頂けていない被災地の方々の人数分またはそれ以上の数、被災の現実が見逃されていると言っても過言ではないと思います。
今まで以上に被災地の方々との繋がりを大切にしていくことで、今までおしゃべり喫茶に参加して頂けていない被災地の方々に少しずつ寄り添う気持ちが届くことを、今回の活動に参加させて頂いた人間としては願っております。
看護師 牛山 陽介
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皆様のあたたかいご支援をよろしくお願いいたします。
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ジャパンハートの災害支援・対策(iER)
ジャパンハートの災害支援・対策iER(International Emergency Relief)では、国内外で発生した大規模災害に対応し、緊急医療支援を実施しています。
■2011年3月~2014年3月 東日本大震災緊急支援
■2016年4月 熊本地震緊急救援
■2020年4月~2022年9月 新型コロナウイルス感染症緊急救援
■2021年8月 令和3年8月豪雨災害緊急支援
■2022年9月 台風14、15号緊急支援台風
■2023年7月 豪雨で被害甚大な福岡県久留米市へ医療チームを派遣し、人的・物的支援実施
今後も現場の支援ニーズを見極めながら、救援活動を継続的に実施していく予定です。
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