この度の台風15号の影響で被害に遭われた方々に対して、心からお見舞い申し上げます。
この台風の記録的な豪雨により静岡県静岡市清水区では9月25日より全域で断水が発生しています。
今回、私達ジャパンハートは要請のあった施設と国際緊急救援(iER)ボランティアの方より情報提供のあった施設への訪問及び物資の提供、現地の調査を行いました。
事前の自治体への問い合わせでは今回の被害は床上・床下浸水のみであり、特に避難所などは設けておらず保健師などの巡回も行っていないとのことでした。
我々の方も被害が大きいものでないことを期待しながら現地へ向かいました。
はじめに現地ボランティアの方より物資が必要と情報が寄せられた施設へ向かいましたが、何度か電話をするも繋がりません。
どのような状況になっているのだろうかと気になりつつ、道中、高速のインターチェンジを下りた山間の地域で被害状況が見えてきました。
冠水の後と思われる茶色い砂だらけの道路、橋の柵に挟まる瓦礫、流されたガードレールの後、住宅から濡れた物を運び出す人々が目に飛び込んできました。
住宅やコンビニエンストアの駐車場には渦高く汚れた荷物積まれ、飲食店は営業していません。汗をかきながら作業をする人達が印象的でした。
最初の目的地としていた施設へ到着しました。こちらは利用者数90名ほどの特別養護老人ホームです。
聞いてみれば電話は冠水の影響でまだ繋がっていないようで、自衛隊の給水車が停まっていました。
当時水は腰丈まで上昇し、今も施設の外装にはその後がはっきり見て取れます。幸いエレベーターが止まる前に利用者さんを垂直避難出来たとのことでした。
施設内は随分片付けが進んでいる様子で、床も壁もきれいな状態です。ここまで来るのに大変な作業だったことが想像できます。
実際に被災された職員の方もいらっしゃいましたが、グループ内でスタッフを回せている状況でした。
食事も再開されていましたが、満足に食器を洗う訳にはいかず、ラップを器に敷いて使用されていました。
こちらの施設にはクリニコ様からご提供いただいたレトルト介護食やわらか亭を96食分寄贈しました。
わずかかもしれませんが、スタッフの方々の負担が軽減されて欲しいです。物流が再開次第、タオル等を寄贈する予定でいます。
次に要請をいただいていたグループホームへ向かいました。
こちらは幸い浸水の被害はなかった様子でしたが、水が出るのが10月を過ぎる予定とのことでした。
すでに給水タンクを自ら確保されていたことに驚きました。こちらにもレトルト介護食やわらか亭192食分を寄贈しました。
こちらの責任者の方から災害ボランティアコーディネーターの方をご紹介いただき、連絡を取り続けていた静岡県社会福祉協議会のキーマンの方と改めて繋がることができました。人の繋がりは有難いです。
彼らと合流し、今回被害を受けた施設や被災の状況が見えてきました。
主に支援を必要としているであろう施設が4施設程あること、避難者が3名いらっしゃるということでした。
我々は持参していた手指消毒用アルコールと水を持ち、マンパワー不足が予想される施設へジャパンハートとして同行することにしました。
幸いこちらでは急を要するマンパワーの不足ではなく、介入は不要とのことで安心しました。持ち合わせていた物資を寄贈しました。
関係各所とのコンタクト及び物資の支援ができたため、調査活動を終了しました。
今回の被害では住宅の床上、床下浸水のみで倒壊までに至る被害はないため、自治体等は大きな介入を行っておらず、公式なニーズはないように見えましたが、事前に行った行政への問い合わせの時の情報と、ボランティアや融資の方々からの情報に異なる部分がありました。
実際、現場で見えたのは小規模施設や本当に支援の必要が人々は声を上げることが出来ないほどの忙しさであったことでした。
しかし、その声がない状態のため自治体が動いておらず、私個人としては今回の活動を通じて改めてそういった情報が伝わりにくい現状を知ることができました。
これは私にとってこれまでに想像もつかなかったことで、そこにNPOとして介入することの重要性を強く感じた活動となりました。
学生インターン 今井歩美
地域医療・国際緊急救援事業部では自然災害発生時に被災地で活動を行う
災害ボランティアの募集を行なっております。災害支援経験や職歴は不問で医師/看護師等の医療従事者の他、一般社会人/学生等の非医療者からも多くのボランティア登録をいただいております。
12月3日(土),4日(日)災害ボランティア登録研修を実施します。
佐賀会場もしくはオンラインにてご参加可能です。
皆様も災害ボランティアの一員となって共に被災地支援を行いませんか？
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「第10回 ジャパンハート国際緊急救援(iER)災害ボランティア登録研修」を開催します！
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国際緊急救援(iER) | 新型コロナウイルスと闘う人々を支え、医療崩壊を防ぐ
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