活動レポート

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濃厚接触者施設の活動に参加して

up 2022.06.01

今回私はジャパンハートが取り組んでいるコロナウィルス感染症の施設クラスター支援活動の一つである『濃厚接触者の隔離施設の支援』に参加しました。
そこで明らかとなったコロナウィルス感染症の施設クラスターの現状と実際に活動に参加してみて感じたことをまとめていきます。

私は2020年8月から応援ナースとしてコロナ感染症専用施設で働いています。
専用施設には年齢や基礎疾患から重症化リスクのある患者さんが入院してきますが、介護施設や療養型病院等ではコロナウィルスに感染すると隔離が難しく、次々と利用者さんや患者さんが感染し、クラスターとなり施設に留まることが多いです。

そこでの問題点は、施設スタッフも感染し出勤できず介護者不足となること、症状観察やケアが必要であるにも関わらず利用者さんがそれを十分に受けられていないという現実にあります。
これまで自宅療養者の電話対応、ホテル療養やコロナ病棟等の看護師求人を良く見かけきましたが、施設クラスターの求人はあまり見たことがありませんでした。

ジャパンハートがそのような施設へ援助活動を行っていることは道理にかなっており、派遣求人やテレビニュース等では取り上げられない場所での医療従事者不足に着目していることにとても感心を持ちました。
このジャパンハートの活動について知人を介して知り、今回、1週間ほど沖縄で濃厚接触者の隔離施設の支援に参加することを決断しました。

濃厚接触者の隔離施設を設けることは施設クラスターで濃厚接触者となった利用者さんを別の場所へ隔離し感染から守るという目的と、施設スタッフの業務負担を軽減する目的があります。

介護施設の利用者さんは高齢であったり既往があることが多く、重症化リスクもあるため、感染を防ぐことは極めて重要です。
また、クラスターとなった施設はスタッフ不足により、必要不可欠なゾーニングからPPEなどの備品の整備、利用者さんの日常生活の援助が難しくなるため、介護対象者を減らすことでスタッフの方々の負担は大きく軽減されます。

実際に私がいた現場で、クラスターとなった施設スタッフが利用者さんの荷物を持参した際に「大変助かっている」と話し安堵の表情を見ることができました。

また、その際に利用者さんとそのスタッフが笑顔で会話している姿を目にして、この活動により両者が感染せずに安全に過ごすことができているのだと分かり、援助の大切さを実感することができました。

看護師 下大迫エリカ

▼プロジェクトの詳細はこちらから
国際緊急救援(iER) | 新型コロナウイルスと闘う人々を支え、医療崩壊を防ぐ

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