ある取材を受けた時「オミクロン株と従来株の違いは何ですか?」と質問がありました。
「はて?なんだろう…」と考えました。
あくまでクラスター下で私が感じた違いは報道でもあるように、やはり「感染力の強さ」が1つかと思います。
しかし、その「感染力の強さ」故にクラスター現場が発生した場合どう影響が出て、何に困っているのかまでの詳細についての報道はないように感じたので、そこを少しお話できたらと思います。
“職員の欠員が従来株と比べ、深刻化するケースが多い”ことが大きな問題であると感じました。
実際支援させて頂いた施設の1つを例にあげると、私が支援に入った時には介護士1名を残し他の介護士が全員陽性となっていました。ちなみに元々の介護士の総数は20名程です。
この介護士の方は休み返上で毎日毎日夜勤をこなし、昼は応援スタッフでどうにか繋いでいる状況でした。
初日にこの施設に入った時の現場の殺伐と焦燥の雰囲気と、その中で懸命に働く姿は今でも忘れられません。
この現状想像できるでしょうか?
医療職でない方もいるかと思うので、本当に大雑把に解釈すると…
自分の所属する部署で自分以外の全員が陽性で出勤停止。
でも会社は休止できず、業務は続けなければいけないと会社から指示あり。
他の部署からも応援が来るが、自分が全ての指示を出して業務を遂行していかなければならない…
という感じでしょうか。
介護の現場では、これにプラスして身体接触の多い陽性者の介護を24時間絶えず行わないといけません。
自身の感染の危険もありながら、陽性者が急変するリスクも抱えています。
この状況が怖くないと思う人は、少ないのではないでしょうか。
株の形がどれであっても、感染対策などやることは変わりません。
しかし、感染力の強いオミクロンとなると、このようにシビアな現場が増えてゆく可能性は高いのではないかと思います。
私たちのクラスター支援活動で少しでも過酷な現場が救われていましたら幸いです。
ジャパンハート看護師 本田
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