私たちジャパンハートは2月13日から3月2日まで計2名で北海道札幌市にある緑ヶ丘療育園という重症心身障がい者施設での支援を行いました。
私個人にとっては障がい者施設でのクラスター活動は3施設目となります。
「障がい者施設でのクラスターの規模が大きくなってきている」
そんな連絡を受けてすぐこれまでの経験からも、その言葉が意味するところがいろいろと想像がつくようになっていました。
私が札幌市へ支援に入るのは昨年の11月末以来の2回目です。緑ヶ丘療育園では、昨年11月に一緒に活動した札幌市の看護師さん、DMAT(厚生労働省の災害派遣医療チーム)の先生、そして旭川市で支援させていただいた北海道療育園からも計6名が応援に入っており、知っている人がたくさんいる環境で自分の緊張も和らぎお仕事することができました。
緑ヶ丘療育園では、同じ重症心身障がい者施設である北海道療育園でのクラスターの経験がしっかり生かされている印象でした。実際に北海道療育園の医師も早くから応援に駆けつけ経験の共有がなされていたと思います。
そして緑ヶ丘療育園内でできるかぎりの医療を提供しようと、緑ヶ丘療育園と北海道療育園の医師・看護師が力を合わせ治療にあたっていました。このチーム力で重症化した方を救命していくところを見ていると、支援する側受ける側が一つの方向に向いていることのエネルギー強さみたいなものを感じました。
さらに北海道療育園以外にも多くの病院や施設から医療スタッフが駆けつけていました。その多さには本当に驚かされました。
きっとどこの施設も人員不足、コロナ対策で忙しいことは簡単に想像できます。そんな中でも少しでも力になればと皆さん集まっていました。
私たちジャパンハートもその、色々なところから集まった人たちの一員であったわけですが、その力が発揮されるようにと調整をしてくださった緑ヶ丘療育園や市の看護師さんにとても感謝しています。
支援する側にスポットが当たりがちですが、実は支援を受けるための調整をしてくれている人がいるからこそなのです。見えないところでたくさんの調整や気遣いをしていただきながら、私たちが活動できていると改めて感じました。
利用者思いの緑ヶ丘療育園のスタッフさんは、コロナで大変な状況にあっても、なるべく利用者がいつもと同じように過ごせるようにと配慮されていました。そんな姿から私ももっと現場の力になることができればと慣れない環境でも支援する力をもらいました。
また利用者さんの具合が少し悪くなると、医師や看護の管理職の方はこまめに、その患者の状態を心配そうに見に来てくださいました。入所歴の長い利用者を大切な家族のような思いでどうしたら良くなるか、どうしたら苦しさが軽減するかと考えておられるように見えました。そして何度も職員をねぎらい、大変な状況に立ち向かっていることに感謝を伝えておられました。
緑ヶ丘療育園の 1日も早いクラスター終息を心より願っております。
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国際緊急救援(iER) | 新型コロナウイルスと闘う人々を支え、医療崩壊を防ぐ