ジャパンハート災害支援・対策(iER)ボランティアの今出敬太郎です。
2019年1月の登録研修を経て、ジャパンハート災害ボランティアに登録してから今回初めて現場活動に参加しました。私は、小学4年生の時に神戸で阪神淡路大震災を経験し、今年があれから30年という節目の年ということもあり、様々な防犯防災に関する現場経験訓練を経た今、自分のできることで少しでも被災地のためになれればと参加を決めた経緯があります。
今回の活動は、警報が出る程の大雪の中で実施されたため、人生で初めてとも言える雪かきをする機会が多くあり、行政の方々や仮設住宅の住民の方々から「ありがとう」とたくさんのお声がけをいただいたことが印象的でした。
現役介護士の立場から
私は、現在介護職として勤務しています。
能登半島地震から1年が経過して、避難所から仮設住宅への生活に移り、被災者の中には高齢の方が多いという事情から、災害関連死の増加、孤立化の問題、ADL(日常生活動作)の低下、認知機能の低下が進んでいる可能性があるということで、今回のカフェ企画や個別訪問を通して介護職の立場から何か役に立つことができないかという想いで参加しました。
実際に看護師のメンバーと一緒に仮設住宅を訪問しました。住民の方との会話の中で「最近、血圧が高い。薬を飲んでいる。眠れない。外に出る機会が少なくなっている」といった言葉や表情しぐさから何か医療的、介護的視点から困っていることに気づくのは特に初対面の場合は難しいことですが、普段から介護職として、多くの高齢者の方々と接している点や看護師をはじめ多職種と情報共有している経験が活かされたと感じます。時間が限られている中で多くの訪問先における事前情報や住民の方との会話の理解、看護師との意思疎通を円滑にして今後の支援につながる有益な活動できたと実感しております。
「ペットは家族」は共通
私は現在、横浜市でペット防災対策の啓発ボランティアをしていることもあり、今回、被災地の飼い主とペットがどのように生活しているのかを知りたいとの想いがありました。実際、訪問した仮設住宅でも、犬や猫と一緒に生活している方々とお会いしてお話を聴くことができました。
その中で「私は高齢で身寄りもいないから、自分がもしもの時にこの子がどうなってしまうかが心配」とワンちゃんを見ながら不安そうに話す姿が今も忘れることができません。いざという時に「人もペットも」というのは難しい問題ですが、現在の仮設住宅生活だけでなく、避難所生活でもペットが避難者の皆さんの癒しになっていたとの話を聴きました。諦めたくはありません。
最後に、被災地の一日も早い復興を願うとともに、ジャパンハートの理念と共通する想い「どのような人生においても生まれてきて良かった」と誰もが生きている中でたとえ困難があっても心から思える時と笑顔を届けることができるように活動していきたいです。
今回この企画に参加する上で支援していただいたジャパンハートのスタッフの皆さん、一緒に活動したチームのメンバー、おしゃべりカフェを中心に温かく接していただいた能登半島の皆さんに心から感謝申し上げます。
iERボランティア 今出 敬太郎
ジャパンハートが行った能登半島における支援
ジャパンハートでは能登半島地震の緊急救援活動として、2024年1月4日から4月20日までの間に避難所と診療所への看護師常駐、輪島市門前地域の避難所巡回診療を行ってまいりました。
現在は、地域の保健士さんと連携し、仮設住宅に入居されている方々のコミュニティづくりの促進や潜在的な健康問題(医療、介護、福祉面)の拾い上げを目的とした短期イベント(サロン活動)を定期的に実施しています。
サロン活動の裨益者数が2025年1月にはのべ1000名を超えました。
引き続き実施して参りますのでご興味がありましたらお問い合わせください。
令和6年能登半島地震 緊急支援活動のご寄付について
皆様のあたたかいご支援をよろしくお願いいたします。
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ジャパンハートの災害支援・対策(iER)
ジャパンハートの災害支援・対策iER(International Emergency Relief)では、国内外で発生した大規模災害に対応し、緊急医療支援を実施しています。
■2011年3月~2014年3月 東日本大震災緊急支援
■2016年4月 熊本地震緊急救援
■2020年4月~2022年9月 新型コロナウイルス感染症緊急救援
■2021年8月 令和3年8月豪雨災害緊急支援
■2022年9月 台風14、15号緊急支援台風
■2023年7月 令和5年九州北部豪雨緊急支援
今後も現場の支援ニーズを見極めながら、救援活動を継続的に実施していく予定です。
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