活動レポート

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【令和6年能登半島地震】「被災地の今」

up 2024.03.27

私は輪島市門前町で10日間活動しました。被災地での活動は初めてでした。

発災から約2カ月経過し、道路の舗装は進んでおり、災害ゴミ等の回収は行われていますが、倒壊した家屋はそのままの状態でした。
3月末から徐々に仮設住宅への入居が開始しますが、入居希望者が多く仮設住宅の建設が追いついていません。
電気や水の供給は安定していましたが、下水処理は復旧しておらず、今も仮設トイレを使用している状況です。
上水道が復旧した地域もありますが、給湯器が使用できない家庭も多く、自衛隊の入浴支援を利用する方が多くいらっしゃいます。
調理場がある避難所では食事の準備を行っている所もあり、避難所でガスコンロを使用して食事を準備している方もいらっしゃいました。しかし、支援物資のレトルト食品や炊き出しを利用している方もまだ多くいます。

ジャパンハートの医療チームとしての活動内容は、門前町の11カ所の指定避難所を巡回し避難者の健康観察を行うことでした。

現在はインフルエンザや腸炎などの感染症は落ち着き、かかりつけの病院へ受診できる方も多く、医療支援チームから徐々に地域の医院へ診療を移行している状況です。
活動中は1日2カ所の避難所を巡回し、避難者一人ひとりの生活状況や健康状態についてゆっくり話を聴くことができました。
初めは私が声をかけると躊躇される方が多かったのですが、体温や血圧を確認しながらお話するうちに、少し打ち解けて、健康相談だけでなく色々な話をしてくれるようになりました。
被災された方の多くは、体調や健康に対する不安よりも、いつ避難所を出られるのだろうか…という先の見えない不安を抱いていました。
そして、避難所で生活している方の多くは、自宅の片付けや仕事で日中避難所を出ていることが多いため、その方々の健康状態を確認することは難しく、日々心配でした。

「私たちは地震が起きてから上手くいかないことばかりです。その度に乗り越えてきました。これからも上手くいかないことは続くと思う。門前に来て活動してくださる皆さんの力をお借りしながら乗り越えていきたい。」

発災からの2カ月間、復興に向けて努力している方の言葉はとても心に残りました。
そして、活動を通して被災地を知ることができた経験はまた一つ私自身の成長につながりました。
門前町の海岸から見えた夕日がとても綺麗で印象的でした。被災地の復興を心から願っています。

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ジャパンハートの国際緊急救援(iER)

ジャパンハートの国際緊急救援iER(International Emergency Relief)では、国内外で発生した大規模災害に対応し、緊急医療支援を実施しています。
■2011年3月~2014年3月 東日本大震災緊急支援
■2016年4月 熊本地震緊急救援
■2020年4月~2022年9月 新型コロナウイルス感染症緊急救援
■2021年8月 令和3年8月豪雨災害緊急支援
■2022年9月 台風14、15号緊急支援台風
■2023年7月 豪雨で被害甚大な福岡県久留米市へ医療チームを派遣し、人的・物的支援実施

今後も現場の支援ニーズを見極めながら、救援活動を継続的に実施していく予定です。
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