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ふんわりチャンポン大作戦 ~行脚の記録 vol.3 (前編)~
町田の施設訪問2日目の朝。ホテルのチェックアウトを終えると、手渡されたのは人数分のマスクでした。ホテル業界がコロナの影響を直に受け、深刻な客離れにある中で、今回利用したホテルもまた、経営規模を縮小されていました。そのような状況にも関わらず、品薄なマスクを提供してくださるサービス精神にメンバー全員心を打たれながら、2日目の目的地へと向かいました。
この日、初めに訪問したのは、障がい者支援施設、特別養護老人ホーム、認知症対応型通所介護事業所を併せ持つ、「社会福祉法人東京援護協会」様です。1つの建物内に3種の併設されているおり、1日目の福音会様同様、それぞれの問題を抱えられていました。
ただ、こちらの施設では2月から既に、利用者の施設依存度を下げる取り組みや、感染爆発が起きた際の対応策の検討を行われており、これまでに訪問した施設の中でも群を抜いて万全な準備をされていました。また、常勤の看護師さんの指導の下、PPE(個人防護具)の脱着指導や、ゾーニング(空間分離)、感染(疑い)者が出た時の対応法など、徹底的にマニュアル化されており、完璧とも言える準備がなされていたました。防具に関しても一通りそろえられていたため、我々の訪問は必要あったのかなと一度は思ったほど。
しかし、お話しを伺っていると、担当看護師さんも不安の中で必死に情報を集め、対策を練られており、その責任やプレッシャーが大きなものになっているようにも感じました。奥医師や野田看護師、小林看護師からお墨付きを得たり、さらにかみ砕いた解説を受けたりして、看護師さんも幾分か気を楽にされていたようです。
また現場で働く方々も、現場視察を一緒に行われたことで、マニュアルを読む以上の理解を深めてくださったように感じます。動画や文字だけでは拾いきれない、もしくは理解しきれない部分をカバーできるのが、現場訪問の強みです。一般論ではなく、その現場にとっての最適解を毎回考えていくことに意義があると感じています。
次に伺ったのは、「一般財団法人ひふみ会 まちだ丘の上病院」様です。こちらは福祉施設ではなく病院ですが、「障がい者を応援する医療を通じて社会に貢献する」といった、福祉施設に近い役割も法人として担われています。また、今回の町田訪問の全施設をご案内していただいた、藤井さん(一般社団法人地域包括ケア研究所代表理事)が理事長を務められているというご縁で、最後に訪問させていただきました。
病院とはいえ、日常業務もある中で感染対策を両立させることは大変なことです。また、リハビリの介助を担当されている方など、直接的な医療行為を行わない方も参加されていたため、他の施設同様に基本から感染対策を学んでいきました。
訪問自体はこれで終了となったのですが、実はもう1つプログラムが残っていました。藤井さんのお声がけにより集まった、町田の福祉従事者の方々とZoomを繋ぎ「オンライン座談会」を開催しました。実は初日の終わりにも開催しており、2日間で26組の方々が参加してくださいました。
感染経路の確認や、事前に頂いた質問への回答等、オンラインならではのプログラムを用意し、ふんわりとした雰囲気で座談会を行いました。また、実際に訪問した施設の方々も参加されており、復習も兼ねて学んだことの発表もしていただきました。
2日目の相談会の終盤には、設立者佐田雅志(さだまさし)理事と、評議員の鎌田實先生が登場され、福祉従事者の方々へ感謝とエールを送られました。
今後も、オンラインとオフラインの双方の利点を生かしながら、幅広くこの活動を福祉施設に届けていきたいと思います。
ジャパンハート 杉山
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