本活動は、公益財団法人風に立つライオン基金様から委託を受けて実施をしています。
お問い合わせは、公益財団法人風に立つライオン基金様へお願いいたします。
2020年5月21日、22日。ふんわりチャンポン大作戦の第3回目は、初の2日間開催です。東京都町田市にある6施設を2日間かけて訪問しました。メンバーはジャパンハートの野田看護師、小林看護師、杉山(運営)と、風に立つライオン基金の奥医師の4名です。一般社団法人地域包括ケア研究所代表理事の藤井雅巳さんにご案内いただき、町田でのチャンポン大作戦が実行されました。
まず伺ったのは、デイサービスを提供されている「Days BLG!」様です。メンバーの多くが認知症の方なのですが、身体はまだまだ元気で働きたい意欲を持たれている。そんな想いを変えるために、有償ボランティアの場を提供し、普段から外に出て活動をされています。
そういった環境やデイサービスという特徴から、利用者の方も外との触れ合いがあり、感染を持ち込んでしまうかもしれないという不安がありました。また、こじんまりとした一軒家のような造りのため、「1人が感染したら共倒れ」という、ある種の覚悟を抱いていらっしゃいました。しかし、このウイルスは感染力こそ強いものの、正しい対策をしていれば、共倒れを防ぐことはできます。それを伝えたときの介護士さんの安心されたお顔がとても印象的でした。
最後の手指消毒では、片手が動かない方の消毒方法を皆で考案。様々な特徴を持った方と出会い、その場でその課題を解決することもこの活動のポイントです。そして、その答えがまた別のどこかで役に立つのです。
次に伺ったのは、地域密着型通所介護施設のサロンひまわり様。こちらではあまり時間が取れなかったため、手指消毒の方法だけお伝えし、後日の訪問をお約束させていただきました。
3か所目に伺ったのは、軽費老人ホームと特別養護老人ホームを併設されている、「社会福祉法人福音会」様です。2種類の施設が同じ空間に存在しているため、それぞれ別の問題を抱えていらっしゃいました。軽費の入居者の方々は身体が元気な方も多く、感染を防ぐためいかに行動を抑制するかということに頭を悩ませていました。一方で、特養の入居者の方々に関しては、いかに外部からの感染を防ぐかに力を入れていらっしゃっており、2つの施設で正反対ともいえる悩みを抱えている状況でした。
そのような中で、既に対策がなされており、普段は軽費と特養の共有スペースである食堂には仕切りが設けられていて、職員の行き来も出来るだけ減らすよう工夫がされていました。奥医師から「十分な対策です」という言葉が出て来た際には、嬉しそうな様子を見せてくださいました。
また、感染状況が緩和されている中で、通院や家族との面会解除など、制限が緩くなった際の対処方法についても一緒に検討を行いました。基本的には手洗いや手指消毒を徹底することで、徐々に活動の幅を増やしていって良いのではないかとの助言をさせていただきました。
1日目の最後に伺ったのは、訪問型障がい者生活支援「NPO法人町田ヒューマンネットワーク」様です。障がい者の方々が、ご自宅で普通の生活が出来るように、訪問介護の形で支援を行われている団体です。
こちらのヘルパーさんは基本、直行直帰で訪問介護を行っていて、全体の場で何かを指導したり、伝えたりするのは中々難しい環境にありました。また、利用者様の「日常生活を守る」という理念の下、普段はマスクなどの使用をしない方針をお持ちだったため、介護業界では一般的とも言えるマスクの着用といった基本的な部分から徹底しなければならなかったそうです。
そのような状況下で、メールで注意事項や参考動画を共有するなどして、感染症対策を行われていました。さらに、対策のレベル分けやケースシミュレーションを独自で行われており、高い意識での感染対策を行われていました。
ただ、その中には適切ではないものや「やりすぎ」な部分も含まれていたため、その点の指導を行い、より効果の高いレベル分けがなされるように助言させていただきました。
どの施設様も、独自で考えられた感染対策を行われています。ただ、中には「そこまでしなくていいのに・・・」といった対策も存在しています。そういった点についてはっきりと言及し、少しでも負荷を取り除いてあげることも、この活動の意義だと改めて感じた、町田訪問1日目でした。
町田訪問の行脚記録は後編に続きます・・・
ジャパンハート 杉山
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