こんにちは!栄養管理部の桑原です。
先日、マルサンアイ株式会社様より、医療者と患者さん向けに無調整豆乳をご寄贈いただきました。いただいた豆乳は栄養満点な上にとても飲みやすく、スタッフにも大好評!
ただ、入院している小児がんの子どもたちには甘くない豆乳は少しハードルが高いかもしれないと思い、栄養管理部でデザートを作って提供することにしました!
意外と難しい!子ども向けの豆乳デザート
カンボジアの「ジャパンハートこども医療センター」の厨房にある機器や備品を使って、お手軽にそして大人数に提供できる豆乳デザートとは・・・?
まずは私が試作することになり、真っ先に思いついたのは「豆乳プリン」。
カンボジアでも手に入りやすい寒天を使って固めるプリンがいいのではないかと思い、試作してみました。
ところが、出来上がったプリンを調理師チームのリーダー、チボーンに試食してもらったところ「うーん…」と微妙な反応が。
甘さ控え目で作ってしまったのと、甘味は付いたとはいえ、豆乳の味が強いためでした。
たしかに、豆乳を飲まない子どもたちにとって、豆乳だけの味はあまり好まないかもしれないと思い、チボーンに相談すると、「大丈夫、明日作ってみるよ!」と頼もしい一言が!
カンボジア人シェフが助け舟!
次の日チボーンが作ってくれたのは、カンボジアでおなじみのココナッツミルクのゼリーに豆乳を入れたデザートでした。アクセントにジャックフルーツが入っています。
食べてみたところ、普通のココナッツミルクゼリーと比べて、豆乳が入ることで、ミルク感が増してまろやかな味に仕上がり、とても美味しかったです。
ココナッツミルク&豆乳ゼリー
第二弾は“ココナッツ豆乳お汁粉”
豆乳ゼリーは子どもたちに大好評で、後日、チボーンが別の豆乳デザートも出してくれることになりました
そこで作ってくれたのが、カンボジアでおなじみのココナツミルクのお汁粉です。
いつものお汁粉に、豆乳、さつまいも、タロイモ、きくらげ、人参、かぼちゃ、卵を入れて、カラフルで具だくさん、ビタミンやタンパク質もしっかり摂れる一品を作りました。
どちらのデザートにも豆乳を使っていますが、その他の具材や味付けはカンボジアで馴染みのあるもので、豆乳を飲み慣れない子どもにも食べやすいものになったと思います。多めに作れたので、入院中の子どもたちだけでなく、スタッフにも食べて貰いましたが、美味しいと好評でした。
今回、こうしてカンボジアまでたくさんの豆乳をご寄贈くださったおかげで、小児がんと闘う子どもたちに栄養満点のデザートを届けることができました。マルサンアイ株式会社様、誠にありがとうございました。
ちなみに調理師リーダーのチボーンは、カンボジアのホテルで長く勤務しており、カンボジア料理だけでなく、パスタや中華などの料理も得意です。
「こんなメニューをやってみたい、サイクルメニューにはないものを作れないか」といったこちらの要望に可能な範囲で最大限対応してくれます。今回のデザート作りでも彼のアイデアや対応にとても助けられました。今後も栄養士と調理師で協力して美味しい給食づくりに励んでいきたいと思います。
桑原真菜実 栄養管理部部長 / 栄養士
2023年7月からカンボジアで勤務している桑原です。病院に2年勤務した後、青年海外協力隊とNGOスタッフとして4年間東ティモールで活動しました。カンボジアの食文化を学びながら、患者さんをはじめ多くの方々へ栄養の大切さを届けられるよう、頑張ります!
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医療支援 | カンボジア ジャパンハートこども医療センター 栄養管理部