活動レポート

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【カンボジア】栄養管理部だより「はじめまして」

up 2025.03.24

こんにちは!
1月10日にカンボジア ジャパンハートこども医療センター 栄養管理部に着任しました須賀と申します。
病院勤務時に患者さんへの栄養介入を行う中で、「食べることが生きる希望につながり、QOLの向上に寄与する」という実感を得ました。
この経験を通じて、ジャパンハートが掲げるビジョン「すべての人が、生まれてきて良かったと思える世界を実現する」に深く共感し、その実現に向けて入職いたしました。

須賀栄養士

病院厨房の衛生管理向上を目指して

私にとって初めてのカンボジアでの生活ということもあり、現地の言語や習慣の違いに戸惑うことも多いですが、病院のスタッフや地域の人々の笑顔と温かさに支えられながら、日々を過ごしています。

一方で、「衛生観念」や「食習慣」の違いには驚くことも少なくありません。
例えば、厨房内の害虫駆除や野菜の洗浄が不十分であること、調理後の料理が放置されていることなど、改善が必要だと感じる点が多くあります。
まずはスタッフとの信頼関係を築き、対話を重ねながら、厨房の衛生管理の向上と病院食の見直しに尽力していきたいと考えています。

病院厨房の様子

病棟における栄養介入

病棟ではカンボジア人の同僚の栄養士とともに、患者さんや付き添いのご家族に対して栄養介入を行っています。
身体測定などによる栄養評価をはじめ、食欲不振や体重減少が見られる患者さんへの食事内容の調整、経腸栄養剤(栄養補給飲料)の提供、小児患者や付き添いのご家族への栄養教育を実施しています。

医学知識が豊富なカンボジア人の栄養士に大いに助けられていますが、彼女だけでなく、職種を問わず「栄養」に関わるスタッフを1人でも増やし、院内で栄養サポートチームを作ることが目標です。

野菜の絵が描かれたカードを用いて、小児患者さんに栄養教育を行っている様子

付き添い家族に対し、カンボジアのフードピラミッド(食品をグループに分け、摂取すべき量に基づいてピラミッド型に配置した図)を用いて説明している様子

カンボジアの食習慣

食卓の様子

カンボジアではござの上に大皿の料理を並べ、皆で食卓を囲む習慣があります。
この写真は、同僚の栄養士の家族に食事へ招待してもらった際に撮りました。
味付けは総じて酸味や辛みが強く、魚を発酵させた調味料であるプロホックの独特な匂いが印象的だと私は感じています。
食文化は国や地域によって大きく異なりますが、カンボジアの人々にとって「健康な食事」とは何か、現地の人々とともに考えていきたいと思います。

栄養管理部 須賀

▼プロジェクトの詳細はこちらから
医療支援 | カンボジア ジャパンハートこども医療センター 栄養管理部

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