活動レポート

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【カンボジア医療活動】チャムカルー病院における出張手術活動

up 2025.02.17

2025年1月8日から10日までの3日間、ジャパンハートの認定医であり、消化器外科医の遠藤俊治医師が連携病院であるチャムカルー病院で外来診療・手術・病棟診療を行いました。
インターンとして参加した私が、チャムカルー病院での活動をお伝えします!

朝6時にジャパンハートを出発し、約2時間かけてチャムカルー病院へ。到着すると、すでに現地の医師や先に現地入りしていた日本人看護師が診療を始めていました。
私は初めてのモバイル活動で不安な気持ちもありましたが、すぐにその場に溶け込み、忙しくも充実した時間が始まりました。

午前中は外来診療、午後からは手術が行われました。
病室をのぞいてみると、ジャパンハートのカンボジア人医師がチャムカルー病院の医師に向けてヘルニア手術の動画を見せながら、手術の手順を説明していました。
限られた診療スペースで患者さん自身も背後からその動画を見ているというカンボジアならではの少し不思議な光景が広がっていました。

今回、特に印象に残ったご年配の患者さんがいます。手術中、何度も「痛い」と言いながら体を動かしていました。
スタッフによると、この患者さんは普段、痛みを感じるとビールを飲んで和らげ、そのまま眠ってしまっていたそうです。
それほどの痛みに日々耐えてきたからこそ、手術後のフォローアップでは感謝の言葉とともにスタッフの手を強く握る姿が、とても心に残りました。

ヘルニア手術ではジャパンハートのカンボジア人医師がチャムカルー病院の医師に指導しながら進めていました。
手術前に何度も手術動画を確認し、しっかりと準備を整えた上で執刀しており、その真剣な姿勢がとても印象的でした。

1日目の活動を終え、部屋で整理していると、外からスタッフのなんとも楽しそうな声が聞こえてきました。
気になって外に出てみると、みんなでジャックフルーツを剥いて食べていました。
遠藤先生と私にもスタッフがたくさんのジャックフルーツを勧めてくれ、つい手が伸びてしまいました。
ゲストハウスにはたくさんの果物の木があり、ジャックフルーツが木になっているところを見ることができ、またひとつ素敵な体験となりました。

2日目は午前に2件、午後に2件の手術が行われ、今回もジャパンハートの医師がチャムカルー病院の医師に指導しながら執刀しました。
日本人看護師たちは患者さんにエクササイズを指導するなど、手術後のケアにも力を入れていました。
1日目に手術を受けた患者さんは痛みを感じながらも懸命に歩こうとしており、笑顔で自分自身に向き合っていました。

3日目は午前中のみの活動で、合計3件の手術が行われました。手術後のフォローアップも実施され、全ての活動が無事に終了しました。

今回のチャムカルー病院では、手術11件、外来診療9件、合わせて20件の活動が行われました。
医療者ではない私に何ができるのか分からないままチャムカルー病院に向かいましたが、手術着を畳んだり、スタッフと話したりと、貴重な時間を過ごすことができました。
病院で一緒に洗濯物を畳んだ経験が、後に手術室の看護師さんとも親しくなるきっかけとなり、とても感謝しています。

活動が残り1か月で終わることに少し寂しさも感じますが、もっと早くこの活動に参加したかったという思いもあります。
インターンとして、ジャパンハートの病院外での活動に参加できたことは、私にとって素晴らしい経験でした。

長期学生インターン 伊藤真弓

▼カンボジアでのプロジェクトの詳細はこちらから
https://www.japanheart.org/tag/cambodia/

▼プロジェクトの詳細はこちらから
カンボジア ジャパンハートこども医療センターでの医療活動

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