昨年12月4日、ジャパンハートこども医療センターから2時間ほどの距離にある、プレイクラー小学校で健康診断が行われました。
この健康診断は毎年実施しており、今回は4年生から6年生の児童が対象でした。今回参加したスタッフのほとんどが初めての参加でしたが、子どもたちの協力もあり、スムーズに進めることができました。
学校に到着すると、最初に目に入ったのは私たちを囲む子どもたちの笑顔です。遠くにいた子どもたちも走って集まってくるほど、とても人懐っこくてかわいらしい子どもたちでした。準備を始めるときには、子どもたちが積極的に手伝ってくれたおかげで、すぐに健康診断をスタートさせることができました。
健康診断を待つ子どもたちの控室では、栄養士による栄養教室が行われました。子どもたちが飽きないように、スライドに書かれた文章をみんなで読み上げたり、クイズやダンスをする時間も取り入れていました。その盛り上がりはすさまじく、子どもたちの声が診察を行っている教室まで聞こえるほどでした。健康診断を終えた子どもたちも再び教室に戻り、窓から中を覗き込んで参加する姿も見られました。
診察の流れは、①看護師がバイタル測定、②身長と体重を看護師とアドミンが測定、③医師による診察です。控室から5人ほど順番に呼びながら診察を進めていたため、看護師たちが空いた時間に子どもたちとコミュニケーションを取る様子が見られました。診察後には鉛筆をプレゼントし、子どもたちの「かわいい!」と喜ぶ声が聞こえてきました。
健康診断を終えた後、子どもたちは私たち日本人スタッフの名前をたくさん呼んでくれたり、歩くとついてきたりと、とてもフレンドリーに接してくれました。また、東京事務局のスタッフが持参した大縄を使って一緒に遊ぶ時間もありました。日本の子どもたちがよく楽しむ大縄跳びですが、カンボジアの子どもたちも興味津々で、楽しく跳んでいる様子が見られました。途中からは縄を使って綱引きをしたり、別の遊びをしたりと、さまざまな形で楽しむ姿が印象的です。
活動の中で、日本とカンボジアの学校の違いにも気づきました。まず驚いたのは、学校の敷地内にお店があり、子どもたちが自由に飲み物や食べ物を買えることです。しかも、袋入りのレモンティーが500リエル(約20円)と、とても安い価格でした。また、子どもたちは制服を着ていましたが、その種類は統一されておらず、裸足で歩いている子も多く見られ、怪我をしないか心配になりました。さらに、時間管理は手動の鐘で行われており、先生が鐘を鳴らすと子どもたちが一斉に教室へ駆け戻る様子が新鮮でした。改めて学校の様子を振り返ってみると、学校には時計がなく、鐘で時間を管理していることに気づきます。教室の中は電気が少なく薄暗い中でプロジェクターを使って授業が行われていましたが、停電が起きたらどうするのだろうと少し気になりました。
健康診断を終えた後は、みんなで記念撮影を行いました。私たちが車に乗り込む間際には、子どもたちが握手を求めてきたり、力強いハグをしてくれるなど、最後まで温かく見送ってくれたのが今でも記憶に残っています。
今回の活動を通じて、子どもたちの純粋な笑顔や元気な姿に触れることができ、また、日本とカンボジアの文化や学校の環境の違いを実感する貴重な機会となりました。
長期学生インターン 伊藤真弓
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カンボジア ジャパンハートこども医療センターでの医療活動