カンボジアにある「ジャパンハートこども医療センター」では、現在、総勢100人以上のスタッフが勤務しています。
それぞれのスタッフがなぜジャパンハートで働くことになったのか、そして、日々どのような思いで勤務しているのか、1人ひとりの“声”をお伝えします。
今回は日本語通訳のピーさん。現在6名の通訳が「ジャパンハートこども医療センター」で働いていますが、最も歴が長いピーさんにインタビューしました。
自己紹介をお願いします。
Sophyです。みんなからはピーと呼ばれています。
2016年からジャパンハートで日本語通訳として働いています。
タケオ州出身で、23歳までタケオ州で暮らしていました。
日本語を学び始めたきっかけは何だったのですか？
23歳で高校を卒業し、24歳の時にタケオ州を出てプノンペンに行きました。
大学に入学して勉強を続けたかったのですが、経済的な事情で進学できずにいた時、いとこのお兄さんが日本語学校を紹介してくれました。
それがきっかけで、日本語を学び始めることになりました。
もともと、いとこのお兄さんがプノンペンにある塾で学生に日本語を教えていました。
私が高校を卒業したタイミングで新しく開校した日本語学校があるという情報を得て、無料で教えてくれる学校だったということもあり、入学を決めました。
1年目は昼に授業があり、2年目は夜間に授業がありました。
4つのクラスにレベル分けされていたのですが、私は3番目のクラスにいました。
初年度は1クラス100人弱いた気がします。日本人の先生が教えてくれました。
ジャパンハートで働くことになった経緯を教えてください。
学校に通いながら働き、卒業してからもレストランの従業員や警備員としてしばらく働きました。
2011年から2015年まで日系の工場で通訳として勤めました。
日本人がカンボジア人スタッフに指導をする際など、通訳として日本語を使うときもありましたが、思っていたほど使わなかったというのが本音です。
工場での仕事をやめた後は1度は家に戻り、仕事を探していました。
そんな時にジャパンハートでの通訳の求人をインターネットで見つけ、履歴書を送ったのが始まりでした。
プノンペンにある事務所で面接をしたため、最初はプノンペンで働くのかと思っていましたが、「田舎にある病院で働いてもらいたいが、それでも大丈夫か」と聞かれた時は少し驚きましたね（笑）。
面接後、2016年6月頃だったと思いますが、プノンペンの事務所で1週間のトレーニングをしました。
7月からウドンにある病院で3か月間のトレーニングが始まりました。
当時はPhase1（成人病棟）しかなく、今より日本人も多かったです。
私が働き始めたときには既に日本語通訳1名と英語通訳2名がおり、計4人体制でした。
私より前から働いていた3人の通訳はやめてしまったので、通訳としては私が1番長く働いていることになります。
2016年当時の様子
通訳という仕事のやりがいや難しさはありますか？
ジャパンハートでの仕事が今までで一番長く続いています。
ここでの仕事が大好きです。
最初はプノンペンで働く方が良いなと思っていましたが、実際にこの街（カンダール州、ウドン）にきて、ここが好きになりました。
特に患者さんと接して彼らの助けになれていることがとても嬉しいです。
いろいろな日本人スタッフの通訳をしてきましたが、ここでの仕事は日本語を使う機会が毎日たくさんあります。
以前働いていた工場よりも日本語を使う機会が圧倒的に多く、楽しいです。
また、結婚して家を買ったのですが、今は奥さんや子どもたちとは休みの日しか会えていません。
ただ、家は隣のコンポンスプー州にあるので、以前より近くなったことも良かったです！
反対に医療の知識や専門用語が分からないこともあります。
ただ、その度に先生たちが何度も説明してくれました。感謝しています。
沖縄美ら海水族館との遠隔授業イベントでの通訳も担当
これからの目標を教えてください。
もっと日本語が話せるようになって、先生と患者さんの間の通訳だけではなく、院長の神白先生などがカンボジア人スタッフに伝えたいことなどもしっかり通訳できるようになりたいです。
昔に比べて日本人が少なくなっているので、来てくれたら嬉しいです。新病院も来年10月に開院予定ですし、ぜひカンボジアに来てください！
長期学生インターン 畔上 颯馬
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https://www.japanheart.org/tag/cambodia/
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カンボジア ジャパンハートこども医療センターでの医療活動
