活動レポート

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小児がん病棟でミニ調理実習を開催!

up 2024.10.08

こんにちは!栄養管理部の桑原です。
皆さんは小学校や中学校での食育の記憶はありますか?
実は日本では様々な教科で食育が実施されています。
例えば理科で稲の育ち方を学んだり、社会科では食料自給率や地域ごとの食料生産の特徴など。食事は私たちの生活に欠かせないもので、私たちの口に入るまでにもたくさんの過程があることを各教科で広く学べるようになっています。
(文部科学省から出されている「食に関する指導の手引き」を確認して食育の可能性は無限だなと感じました。)

今回は当院に長期入院している患者さんに対して、実際に体験し、楽しみながら学べるような食育のイベントを開催しましたのでその様子をご紹介します。
おやつの調理の一部を子どもたちにお手伝いしてもらいました。

クッキー型抜き体験

米粉のクッキーの生地をプレーン味とミロを入れたココア味で作り、病棟へ。
患者さんたちに型抜きのお手伝いをしてもらいました。型抜きの後にフードセンターのオーブンで焼き、午後におやつとして提供しました。
意外だったのは、男の子たちが積極的に型抜きをしてくれたことです。ある子は「30枚も作ったよ!」と嬉しそうに話してくれました。
インターンや病棟の看護師にも手伝ってもらい、衛生教育として前後の手洗いも徹底しました。

かぼちゃのお餅包み体験

カンボジアの屋台おやつとして、バナナの葉で包まれたものをよく見かけます。
(おやつだけでなく、魚を包んで蒸し焼きにしたものあります。)

今回はバナナの葉でかぼちゃのお餅を包む体験を実施しました。
始める前に使っている食材の確認です。
全て混ぜ合わせた状態で病棟に持っていったので、材料の写真を用意し、それぞれの食材がフードピラミッドでどのグループになるのかをチボーン調理師が説明してくれました。
レシピだとココナツミルクで作るのですが、今回は半分を牛乳にしてカルシウムUPもはかりました。

また、看護師のアイデアで、誰が作ったかわかるようにバナナの葉に名前を記入しました。
午後に配膳に行った時に自分の包んだお餅を探してその場で食べてくれる子が多く、嬉しかったです。

これらのイベントを通して一番嬉しかったのは、なかなか食事摂取量が増えず、ベッド上で過ごすことの多かった子が笑顔で参加してくれたことです。
最近では別の部屋の患者さんと一緒に遊ぶ姿も見かけるようになりました。少しずつ食事の量も増え、体重も増加してきています。
小児がん病棟では定期的に様々なイベントが実施されていて、それらを通して患者さんやご家族のコミュニケーションが増えていることを感じています。
今後も患者さんの気分転換や交流を深め、同時に栄養教育も実施できるような機会を作っていきたいと思います。

桑原真菜実 栄養管理部部長 / 栄養士

2023年7月からカンボジアで勤務している桑原です。病院に2年勤務した後、青年海外協力隊とNGOスタッフとして4年間東ティモールで活動しました。カンボジアの食文化を学びながら、患者さんをはじめ多くの方々へ栄養の大切さを届けられるよう、頑張ります!


▼プロジェクトの詳細はこちらから
医療支援 | カンボジア ジャパンハートこども医療センター 栄養管理部

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