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【検査技師だより③】 活動エリアをご紹介!

up 2023.10.10

カンボジアの「ジャパンハート医療センター」で勤務する、臨床検査技師の米倉惟さん。
これまでの「検査技師だより」では、小児がんの検査の様子やここに至るまでの経歴についてお伝えしてきましたが、今回はジャパンハートのスタッフがどんな地域で活動しているのか、“カンボジアの活動エリア”についてお届けします!

【検査技師だより①】 臨床検査技師に密着! はこちらから
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「ジャパンハートこども医療センター」ってどこにあるの?

カンボジアと聞くと世界遺産「アンコールワット」のイメージが強いですが、実は私が勤務する「ジャパンハートこども医療センター」の近くにも遺跡があります。

病院があるのは首都プノンペンから車で1時間ほどのカンダール州ポンネル地区ウドン。
アンコールワットから直線距離で200キロも離れたこの地域にあるのが、「ウドン仏教遺跡群」です。こぢんまりとした観光スポットではありますが、まずはこの遺跡についてお伝えします。

ウドン仏教遺跡群

「ウドン仏教遺跡群」があるのは、病院から3キロほどの距離にある「ウドン山」の上。
写真を見ていただくと分かりやすいですが、「山」というよりも「丘」というイメージで、ウォーキングやランニングにも丁度いい高さ。病院のスタッフにも人気です。

このウドン山に仏教遺跡群を建設したのは、かつての王です。
というのも、病院がある「ウドン」にはアンコールワットで有名なクメール王朝が滅びた後、王都が置かれていたのです。フランスの植民地となる前、1618年から1866年まで約250年もの間、歴代の王が100を超す寺院をウドンに建設したとされています。

その後、ベトナム戦争時の米軍による空爆や70年代のクメールルージュ政権下の内戦によって、多くの寺院が破壊されてしまいましたが、ウドン山の山頂には今もなお歴代の王が建てた複数の仏塔が残っています。

奇跡的に戦火を免れ、文化や歴史を今に伝えるウドン山の仏塔。
見応えがあり、山頂からの眺めも壮観です。

朝焼けが見られる早朝ランニング

先ほど、ウドン山は病院のスタッフにも人気のウォーキングやランニングのコースとご紹介しましたが、実は私もランニングを楽しんでいるスタッフの1人です。

日差しが強い日中は避けて、空気が澄んで静かな早朝に走ることが多く、仕事仲間と一緒に走ることもあります。

コースの途中には寺院などもあり、ただ走るだけでも楽しいのですが、なかでも格別なのが「朝焼け」です。

この記事の冒頭に載せた写真も早朝ランニングの途中に撮った1枚。
朝日に照らされたウドン山が、凪いだ池に鏡のように映る光景は、思わず息をのむ美しさです。

夜空に舞うランタン

ウドン山周辺には大きなお寺もあり、仏教関連の催しも多く行われます。
特に大勢の人でにぎわうのが「仏誕祭」です。

祭りの終盤には「ランタン飛ばし」が行われ、真っ暗な夜空に無数のランタンが広がる幻想的な光景を見ることができます。

また、少し話がそれますが、「ウドン」は日本の食とも深い関係があるとされています。

徳川家康の時代、朱印船貿易で行われたカンボジアとの交易で、カンボジアにやってきた日本人がウドン周辺で見たカンボジアの麺料理を日本に持ち込んだことが、「うどん」の起源となったという説があるそうです。

それと関係があるかは分かりませんが、病院から少し離れた国道沿いに本格的な讃岐うどんが食べられるお店があり、病院の日本人スタッフもたまに足を運んでいます。

「ジャパンハートこども医療センター」の立地は、日本と比べると決して便利といえる場所ではありませんが、自然豊かな環境でありながら文化を体感できる場所もあり、カンボジアらしさを感じながら日々の生活を送っています。

臨床検査技師 カンボジア米倉米倉 惟 カンボジア長期ボランティア / 臨床検査技師

2023年2月からカンボジアで検査技師として活動している米倉です。大学卒業後は青年海外協力隊に参加し、ラオスで魚の養殖技術の普及に努めました。その後、「医療従事者として海外で活動したい」という想いから臨床検査技師になり、ジャパンハートに参加しています。


▼プロジェクトの詳細はこちらから
カンボジア ジャパンハートこども医療センターでの医療活動

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