活動レポート

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3月の小児がん病棟から~青山先生による手術ミッション中に手術を受けたソリカちゃん~

up 2023.04.11

2023年3月6日から8日にかけて、長年ジャパンハートをサポートしてくださっている岡山医療センター名誉院長の青山興司先生がカンボジアに渡航し、集中的な手術活動を実施いたしました。
今回のミッションで手術を行ったソリカちゃんを紹介します。

ソリカちゃんは膀胱横紋筋肉腫と闘う5歳の女の子です。
横紋筋肉腫とは骨や筋肉、脂肪といった軟部組織にできる悪性腫瘍のことを指します。
ソリカちゃんの場合は膀胱にできてしまったため、2年前に膀胱を全摘しました。

手術で膀胱を全摘したため尿をためることができなくなり、尿管を繋いだ部分(おへその近く)から尿がもれ出してしまっていました。
そのため、漏れ出してしまう尿を溜めるために、パウチをつけて日常生活を送っていたソリカちゃん。
しかし、パウチを買うにもコストがかかります。
そのためあまり良いものが手に入らないだけでなく、そもそも購入できたパウチも頻繁に剥がれてしまったり、付けている部分の皮膚が荒れてしまったりという事も起こりました。

自分の意思で排泄ができない。漏れ出す尿の匂いが気になる。今後歳を重ねていくにつれてそれがもっと気になるようになってしまうかもしれません。今のうちに現状を変えることが必要です。

そこで今回は、青山先生の手術ミッションに合わせて新しい膀胱を作る手術を行いました。
右下の腸の一部を使用し、代用膀胱を作りあげるというもの。
この手術によって染み出してしまっていた尿を膀胱に一時的に溜めることができるようになり、尿が溜まったときには自分のタイミングで手動ではあるものの排泄ができるようになります。
これにより、トイレに行きたくなったらトイレに行く。それができるようになります。

成長に合わせて代用膀胱も身体にフィットしていき、これまでのように尿が漏れ出してしまう心配もなく生活がしやすくなります。

手術は無事終了しましたが、新たに膀胱を作るということはそんな簡単なことではありません。
慎重に経過観察を行なっています。

カンボジアの病院にはソリカちゃん以外にも、小児がんと闘っている患者さんが約40名います。
これからもスタッフ一同、患者さん一人一人のサポートに励んで参ります。皆さんには温かく見守っていただけたら幸いです。

長期学生インターン 髙橋

▼プロジェクトの詳細はこちらから
医療支援| ジャパンハートこども医療センターでの医療活動

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