こんにちは!栄養管理部の溝口です。
2019年10月からジャパンハートこども医療センターで給食提供を開始し、患者さんの治療を栄養の面から支えてきました。今でこそ衛生・栄養に配慮された給食を安定的に提供し、その上で患者さんへの衛生・栄養教育、個別対応へと進んできていますが、その背景は試行錯誤の連続。栄養士制度もなければ衛生・栄養について学ぶ機会がほとんどないカンボジアで、栄養管理がすぐに理解される訳もなく、失敗を繰り返しながら現地に合った栄養管理ができるよう日々模索しています。
そんな私たちの活動を多くの人に知ってもらうことで、一緒に栄養課題に取り組む仲間が増えれば、また関連した活動をする方の参考になれば、という想いでジャパンハートカンボジア栄養管理部ではイベントや学会発表を通じて日本、そして世界へその取り組みを発信しています。
オンラインイベントの実施
「国際協力の最前線で奮闘する日本人~途上国の『食べる』を考える~」と題して、オンラインイベントを実施しました。私の前任であり、ウガンダの難民キャンプの栄養改善プロジェクトに取り組まれていた上田彩菜さんをお招きし、カンボジアとウガンダの食事情やその課題に日本人として取り組む様子を紹介しました。
学生インターンの大路をファシリテーターにそれぞれカンボジア、ウガンダの活動の取り組みや現地の生活など、「リアル」な状況をクロストーク形式でお話し、それぞれの活動を比べながら「途上国あるある話」にあるある~と頷き合ったり、違いに驚いたりと私自身も大変勉強になりました。
管理栄養士、看護師、薬剤師、会社員、学生など様々な立場から約30名にご参加いただき、予定時間を越えるほどの質問をいただきました。ご参加いただきありがとうございました。
【最後にジャパンハートらしくハートマークで集合写真】
学会発表
オンラインイベントのようなカジュアルなものに加え、オフィシャルな場でも取り組みを報告しています。これまで国際保健医療学会、東京栄養サミット2021、国連食料システムサミット2021、アジア栄養士会議、日本国際小児保健学会などで口述発表やポスター発表、コミットメント発表、論文投稿などを行いました。まだオンラインで見られるものもありますので、下記リンクからぜひご覧ください。
・東京栄養サミット2021での発表「カンボジア王国における病院給食を通じた栄養改善」(日本語)
・日本国際小児保健学会での学会報告「カンボジア王国における小児患者及び患者家族に向けた衛生・栄養教育の実践」JICHAジャーナル:第9巻1号 24-28ページ(日本語)
http://jicha.jp/
【国連食料システムサミット2021のコミットメント発表】
また2019年4月~2022年3月にかけてご支援いただいた公益財団法人 味の素ファンデーション様により動画の作成もしていただきました。3年の歩みと現地の様子がよく分かる動画になっています。
その他にも他団体が主催するイベントに登壇させていただくなどして取り組みを知ってもらう活動を行っています。今後もイベントや発表を通じて一緒に取り組む仲間を増やしていければと思います。
栄養管理部 溝口
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医療支援 | カンボジア ジャパンハートこども医療センター 栄養管理部