長期学生インターンの大路です。
私はジャパンハートで広報としてインターン活動をさせていただいており、カンボジアに来てちょうど1か月が経ちました。
到着した次の日から吉岡ミッションがはじまり、怒涛の日々でしたが、かけがえのない経験をさせていただいているなと感じる毎日です。
私は高校時代に発展途上国のドキュメンタリーを見たことやフィリピンでのボランティア活動をきっかけに国際協力に関心を持ちました。
大学では途上国の現状をより多くの人に知ってもらいたいという想いから、国際政策とメディア情報学を学んできました。
しかし、やっと現地での活動ができると思った矢先に、新型コロナウイルスの影響で渡航ができない状態になってしまい、今回は2年越しにやっとジャパンハートカンボジア事業部での活動を叶えることができました。
今回はそんな新米インターンの活動の中でも、カンボジアでの献血イベントについてお話させていただきます。
ジャパンハートこども医療センターでは小児がんの治療のためにたくさんの血液が必要です。
しかし、カンボジアでは献血に対する恐怖心があるようで、カンボジア人の方にとって献血は、日本よりもハードルが高い行為です。
そのため、カンボジアでは慢性的な献血不足となっており、輸血が必要な場合には自ら献血してくれる人を探して、輸血パックを手に入れなければいけないのが実情です。
<カンボジアの献血事情についてはこちら>
ジャパンハートカンボジアでの献血事情~コロナ禍での新しい取り組み~
今回私たちはプノンペンにあるイオンモールの一部をお借りして献血ブースを設置し、活動を行いました。
私は設営から参加させてもらったのですが、閉店後のイオンで机や椅子、マットを準備することからはじまり、一つのイベントをするのにこんなにも大掛かりな準備とたくさんの人の協力があることを知りました。
当日は、上記で述べた背景から、カンボジアの方々にとって献血はハードルが高いため、協力してもらうのは難しいのではないかと思っていました。
しかし、事前の宣伝効果もあってか、想像以上にたくさんの方々が来てくださり、1日を通しておよそ100名の方に献血してもらうことができました。
友達や家族連れで献血に来てくれている方も多く、終始にぎやかな雰囲気の中イベントは行われました。
中には、自分は低血圧等で献血できなかったから、代わりに夫を連れてきたと2度足を運んでくださった方もいて、その心遣いがとてもうれしかったです。
また、日本人の方も何人か参加してくださり、日本とカンボジアの国境を超えた協力に心温まる想いでした。
献血後の参加者にインタビューをしてみたところ、「ジャパンハートでの献血は想像以上に楽しかった」「献血は初めてだったけど、治療中の子どもたちの役に立てるならうれしい」等と前向きなコメントをたくさんいただきました。
実際に、最初は不安そうだった参加者も献血後はとても良い笑顔で「ありがとう」と言ってくれました。
献血をしてくれてお礼を言うべきはこちらにも関わらず、ありがとうが飛び交うあたたかい空間がそこにはありました。
日本では簡単に手に入れることができる輸血パックも、カンボジアではそうはいきません。
でも、そうした環境だからこそ、たくさんの方々に支えられて私たちジャパンハートは活動をすることができているのだと身を持って感じました。
今後はこうした今まで目に見えていなかった部分にも目を向けて、一つ一つのことに感謝を忘れず活動していきたいです。
▼プロジェクトの詳細はこちらから
医療支援| カンボジア 巡回診療・手術活動