活動レポート

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給食は栄養の教科書

up 2021.09.06

栄養管理部の上田です!

雨季も後半にさしかかり、毎日のように降るスコールにも慣れ、雨上がりの風が心地よく感じられるようになってきました。

さて、栄養管理部では給食を「栄養の教科書」として活用し、栄養教育を始めています。
カンボジアでは栄養について学ぶ機会が少なく、小児患者さんの家族も「たんぱく質」「ビタミン」といった栄養素や、食べ物にどのような働きがあるのかなど、知らない方が多いです。
入院中は栄養バランスを考慮した給食を提供しているため、栄養のある食事を食べる事ができますが、退院後も栄養ある食事を食べられるよう、入院期間中に小児患者さん・家族に栄養の知識を身に付けてもらう事を目的としています。

毎日提供している給食には様々な食品群の食材を取り入れているため、その日に使った給食の食材を“Cambodia Food Pyramid”に示されている6つの食品群(食材を栄養の働きによりグループ分けしたもの)に分け、栄養管理部スタッフが患者さんや家族に栄養の話をしています。

まず、栄養管理部スタッフは、6つの食品群を勉強する事から始めました。
今までも、乳幼児健診や栄養啓発ビデオ撮影など様々な活動を行ってきた中で、少しずつ栄養の勉強をしてきましたが、対象者に合わせた教材や、伝え方で話をするため、復習も兼ね、勉強会を行いました。

そして、給食の配膳後、Cambodia Food Pyramidにその日の給食に使われている食材を掲示していきます。
栄養管理部スタッフが掲示をしていると、お母さんたちが興味を持ち、「今日のたんぱく質は卵だね」「野菜はこれが入っているね」など話しかけてくれます。これを見ると、給食には様々な食品群の食材が使われている事が、一目でわかります。

さらに、各部屋を回り、子どもたちに声をかけながら、Cambodia Food Pyramidのイラストを使い、「今、食べている給食には、豚肉が入っていて、たんぱく質があるからね!」などと栄養の話をしていきます。

毎日少しずつ栄養の話をしていくと、今までは、「嫌い」という理由で肉を食べなかった子どもが一口ずつ食べてくれるように、また、お母さんが子どもに「これも食べてみよう」と声をかけてくれたり、小さな変化が見られるようになってきました。

栄養管理部スタッフは、毎日の調理作業で忙しい中、時間を作り、「ごはんの先生」としても活躍してくれています。

「栄養の大切さ」を意識してもらえるように、栄養管理部のスタッフと共に、小さな活動を積み重ねていきたいと思います。

栄養管理部マネージャー 上田

▼プロジェクトの詳細はこちらから
医療支援 | カンボジア ジャパンハートこども医療センター 栄養管理部

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