スォースダイ(こんにちは)、カンボジア駐在助産師の菊地南です。
今年も残すところあと数日になりましたね。
長かったようであっという間だったこの1年。2018年の始まりは、『死戦期帝王切開』でした。
死戦期帝王切開とは、妊婦さんが心肺停止状態になった時に、帝王切開で赤ちゃんを出すことでお母さんの体に巡る血液を増やし、お母さんの救命を図るという超超緊急帝王切開のことです。この場合、母体の救命が優先され、胎児の生死は問わない、とされています。
もうすぐ助産師になって10年。
カンボジアに来てからたくさん怖い思いをしてきましたが、妊婦さんの心臓マッサージをしたのも、死戦期帝王切開の場面に遭遇したのも初めてでした。
今年がもうすぐ終わると思った時、真っ先に浮かんだのは「あれから1年経つのか・・」という思い。
奇跡的に、お母さんも赤ちゃんも命は助かりました。今、2人の笑顔を見れることが本当にありがたく、心に沁みます。
カンボジアでは、赤ちゃん1000人のうち1歳未満で亡くなる子は43人、5歳未満で亡くなる子は51人、と言われています(Unisef,2010)。約20人に1人は5歳までに亡くなってしまうということです。
妊娠が成立し、妊娠期を無事に過ごし、胎児もすくすく育ち、母子が無事に分娩を終え、赤ちゃんが1歳のお誕生日を迎えられること・・・それは奇跡の連続です。
だからこそ、お産を終えて退院するお母さんと赤ちゃんを見送る時は、「どうか無事に大きく育ってね」と心から願わずにはいられません。
目まぐるしく過ぎていく毎日。来年でJapanHeartにきて丸5年、カンボジアに来て3年が経ちます。
今年は30歳という節目の年を迎えたり、熱帯病にかかって死にかけたりしました。笑
20代と比べて体力の衰えを日々感じずにはいられませんが・・・2019年も健康第一で頑張りたいと思います。
P.S.
今年、カンボジアの赤ちゃんたちへのお洋服を募集したところ、沢山の方々がご寄付くださいました。大切な思い出のつまったお洋服をくださり、本当にありがとうございます!!
カンボジア駐在助産師 Minami Kikuchi